地元は本気だ。全国各地に実際にある「ちょっと変な条例」

『おっぱい都市宣言』(山口県 光市)

image by: Shutterstock

おっぱい都市!? 男性陣がざわつきそうな響きですが、こちら、2005年、山口県光市で決議された「おっぱい都市宣言」という健全な条例です。

光市は、昭和51年頃より、「母乳栄養の重要性」について広く市民に周知した結果、「母乳栄養率の高い地域」として、他の県内からも注目を集めるようになりました。当初は「母乳育児推進」として始まった活動ですが、「胸でしっかりと子どもを抱きしめ愛しむふれあいの子育て“おっぱい育児”」の推進へと広がり、この都市宣言が決議されたそうです。

そのおっぱい育児とは、「すべての人が子どもをしっかり胸に抱く、手で触れる、見守る、語りかける、子どもの声に耳を傾けるといった、愛情豊かなふれあいの子育て」のこと。具体的には、みつめて、抱きしめて、語り合うことが大事だとしています。

この育児を促進するために、過去には「おっぱいまつり」の開催もされています。

おっぱい都市宣言のイメージキャラクター「きゅっと」

image by: 光市

おっぱい都市宣言

公衆浴場に関する条例(全国各地)

公衆浴場に関する条例です。

例えば、子供がまだ小さい時に、温泉や銭湯へ行った場合、お母さんが小さな息子を連れて女湯へ行ってもいいのは何歳までならOKか?
これ、実は各自治体によって年齢が定められているんです!

サイト「雑学は三文の徳」によると、以下のように定められているそうです。

異性の湯に入れる年齢制限
●11歳までは6県
(北海道、岩手、山形、栃木、岐阜、香川)

●9歳までは26県
(東京、神奈川、群馬、埼玉など)

●7歳までは5県
(愛知、滋賀、鳥取、熊本、宮崎)

●6歳までは1県
(京都府)

●条例上での規制がないのが9県です。
(福島、千葉、新潟、大阪、奈良、島根、広島、山口、佐賀)

全国各地共通かと思いきや、実はそうではなくて、下は6歳まで、上は11歳までと、年齢制限にかなりひらきがあります。

『ばらのまち条例』(広島県 福山市)

image by: ばらのまち福山 公式フェイスブック

5月21日は、何の日かご存知でしょうか? それは「ばらの日」。

実はこれは、ばらの街として知られる広島県・福山市が定めた日なんです。
福山市は、2015年9月に「ばらのまち条例」を制定しました。これは、市民と行政が一体となってばらのまちづくりを進めるというものです。促進のために、同市のばらの歴史についての学習や、ばらを通じた都市ブランドの向上などの取り組みをおこないます。
終戦後の1956年、現在のばら公園にバラの苗が千本植えられたことが「ばらの町」と言われるゆえん。ばらの町として歩み始めた中で、「思いやり 優しさ 助け合いの心」を表現する「ローズマインド」という言葉も登場しました。
現在では、バラ100万本を達成し、バラの町としての知名度も高まります。

福山市ばらのまち条例


『光害防止条例』(岡山県 井原市 美星町)

全国にさきがけ、1989年より岡山県井原市美星町では「光害防止条例」が制定されています。光害といっても、あまりピンこない方も多いかもしれません。

この美星町は、その名が表す通り、「美しい星のまち」としても知られています。この条例では、「中のちり、ほこりなどが、人工の光を散乱、反射する散乱光によって夜空が明るくなり、 星が見えにくくなること(光害)を防ぐため」に作られたものです。

天体観測に最も適した美星町には、国内最大級の直径100センチ以上の反射望遠鏡を完備した公開天文台も建設され、市民が星や宇宙を身近に感じられるようなまちづくりをしています。

星を、夜空を守る条例とは、ロマンチックですね!

美しい星空を守る井原市光害防止条例

Page: 1 2 3 4

TRiP EDiTOR編集部 :TRiP EDiTORは、「旅と人生をもっと楽しく編集できる」をコンセプトに、旅のプロが語りつくす新しい旅行メディアです。