新宿京王プラザホテルで8月27日(日)に日比谷Barの「カクテルコンペティション」が行われました。世界初の「コーディネーションカクテル」の王座を決めるこの大会は、一般のお客さんも観ることができ、100種類以上の本格カクテルやお料理などが食べ放題飲み放題です(チケット制)。全国のカクテルファンが大集合した「カクテルコンペティション2017」の様子をレポートします。
「カクテルコンペティション」とは?
日比谷Barは、1990年「お客様に感謝を忘れず、その想いをおもてなしで表せるBarであること」との志にて日比谷の路地裏に一軒家のBarを開店。「日比谷Bar」という店名は、当地にちなんでつけたものなのだとか。ウイスキーを始め、様々な時代に生まれた“酒文化”に合わせ、アメリカやヨーロッパでカクテルブームが生まれました。
日本でも横浜を中心としてカクテルは広まり、当時は社交界で親しまれていたのですが、のちにカフェやショットバーの出現により、庶民の間でも広く楽しまれるようになりました。カクテルブームからおよそ半世紀が経ち、2020年に向かってBarの文化は更なる発展を遂げようとしています。
今回で第25回を迎える「カクテルコンペティション」ですが、開催された当初は参加者がわずか10名だったそう。 今回、エントリーした日比谷Barグループのバーテンダー80名の中から予選を勝ち抜いた33名で決勝戦が行われます。
西洋と日本文化を融合させたカクテルで競う
今回のコンペティションは、「日本から世界へ」をテーマに、世界初となる「コーディネーションカクテル」を競う大会となります。「コーディネーションカクテル」とは、日本に古来の伝統や心意気と西洋の文化と技術を融合させ、日本独持の美しさを凝縮させたようなプレートを創作します。
プレートには創作カクテルだけでなく、ガーニッシュなどの素材も含めたコーディネートを行います。バーテンダーのみなさんは、さすがに接客業だけあって、プレゼンテーションが上手。バーテンダーは話を聞くことも大事ですが、トークもとても大事ですよね。
カクテルの審査は、ホテルオータニのエグゼクティブチーフバーテンダーの小森谷弘さん、カクテルアーティストの吉田宏樹さん、アナウンサーのあおい有紀さん、作家の田丸雅智さん等お酒のスペシャリストが行います。
試飲会場では100種以上のカクテルが試飲できる
コンペティションが行われている会場の隣の会場では、100種以上のカクテルとカクテルに合うお料理などが提供されます。小さなカップに入れて提供されますが、100種類以上あるならちょっとずつの方がいろいろ飲めていいかも。でも、気が付いたら酔っぱらっているパターンです(笑)
各ブース、本格的にバーテンダーがシェイカーを振って、カクテルを振る舞ってくれます。もちろん、女性バーテンダーも活躍しています。
ため息が出るほど美しいカクテルがズラリと並ぶ
コンペティション会場の外には、作品の発表が行われた順に、コーディネーションカクテルが並べられていきます。個性豊かで色とりどりのカクテルがズラリと並ぶのは、コンペティションならでは。
西洋と和の文化や技術を融合させた、珠玉の一杯。
どんなシチュエーションで飲みたいかなど、考えるだけで楽しくなってきます。
甘いものがコーディネートされたカクテルがいくつかあり、甘いものとカクテルのペアリングは、疲れた身体や神経を癒してくれるはず。
2017年のコンペティション優勝者発表
そして、コンペティション終了後、結果発表が行われました。
第25回カクテルコンペティションの優勝は、 四谷店 手塚 千夏さん、準優勝はWHISKY-SⅡ 石川 工さんでした。石川さんは昨年の優勝者で、今回は惜しくも準優勝でしたが、また来年のコンペティションが更に面白くなりそうな予感がします。
ちなみに手塚さんのカクテル「MIYABI~雅~」は、「日比谷Bar」のグランドメニューになります。
その他の受賞は【ベストテクニカル賞】 池袋店 柴野 秀一さん、【ベストテイスティング賞】 日比谷4号店 岩切 汐音さん、【ベストコーディネーション賞】 日比谷4号店 飯沼 紗代さん、【ベストプレゼンテーション賞】 有楽町店 松土 綾香さん 、新人賞 三田店 小笠原 架奈さんと、なんと、7部門中5部門で女性が受賞!
バーテンダーは、男性の仕事というイメージがまだまだ強いBarですが、これからは女性ならではの、細やかなサービスが世界中の人の記憶に残る思い出の一杯を生み出していくかもしれません。
ああ、やっぱりBarっていいなー・・・さぁ、仕事を終わらせて、飲みに行こう!