この夏、日本の祭りにかかせない“ねぶた”が東京に出陣しています! 東京都目黒区にある「目黒雅叙園」で7/3から開催されている「和のあかり×百段階段」展で見られるのは、全国の夏を集結させた日本各地の“祭りのあかり”。
舞台となる百段階段は昭和10年に建てられた目黒雅叙園内で現存する唯一の木造建築で、東京都の有形文化財に指定されています。
貴重な文化財ゆえに釘1本打つことすら許されない百段階段を舞台に、“ねぶた”など全国各地の夏を彩る和のあかりが一同に集まります。
イベント期間中は百段階段がつなぐ7つの部屋それぞれに、和と夏を彩るあかりが全国各地から集まり、目黒雅叙園を幻想空間へと変貌させます。
そして、今回の企画では全時間帯問わず写真撮影できるのですが、それすら目黒雅叙園で実施される企画で初めてとのこと。さて、文化財を大舞台に繰り広げられる「和のあかり×百段階段」展の見どころは?
祭りのあかり 〜青森県・青森市「青森ねぶた祭」
この展示の目玉となるのがこの「青森ねぶた祭」です。この展示の何がすごいかというと、文化財に指定されるほどの貴重な百段階段に、巨大なねぶたを展示するということ。
「本来は5mもあるねぶたの山車を天井3.5mの和室で表現する」という前代未聞の偉業に挑んだのは、平均年齢33歳の若手ねぶた師集団「ねぶた屋」の4人。
流派の異なる4人がねぶた業界をもりあげるべくタッグを組みました。今回はねぶたのサイズをそのまま小さくするのではなく、実際のねぶたと同じサイズのパーツを使い、部屋全体をねぶたの世界で埋め尽くすことで迫力満点の空間を作り出しています。
提灯のあかり 〜山口県・柳井市「柳井金魚ちょうちん祭り」
約150年前に、柳井の熊谷林三郎が青森県の「ねぶた」をヒントに作ったといわれる「金魚ちょうちん」。柳井市の「柳井金魚ちょうちん祭り」では、2000個もの金魚ちょうちんが街を埋め尽くしますが、東京でも負けず劣らずの金魚ちょうちんを間近で見られます。
暗黒に浮かぶ月のあかり 〜アートの月がみせる暗黒のあかり 美術家 中里繪魯洲
温かみのあるあかりが灯される中で、唯一“闇”を表現しているのが中里繪魯洲の作品。あかりの少なかった時代の“暗黒を生かした美”を追求し、“暗黒と月”をアートで表現します。
日本最古の物語「竹取物語」や“月見の文化”など、日本人にとって切っては切り離せない月の存在感と、関わりを感じる空間となっています。
草木のあかり 〜造形作家 川村忠晴の世界
「自然が作り上げたものがいちばん美しい」と語る川村忠晴が作り上げる世界は、自らが野山に入り見つけた草木を使った自然とあかりのコラボレーション。
華やかな作品が多い中で、落ち着いた空気感の流れる「草木のあかり」の空間は、普段見過ごしてしまうような小さな自然と向き合うことの大切さを感じさせます。
さらに、目黒雅叙園内にあるカフェ&バー「結庵」ではコラボカクテルの提供や、文化財としては初のナイトミュージアムやアコースティックライブを開催するなど、これまでの文化財を舞台としたイベントの常識を覆す企画がもりだくさん。7/3〜8/9の38日間は目黒の夜がいつもより明るく見えるかもしれませんよ。
開催期間: | 2015年7月3日(金)~2015年8月9日(日) |
開催時間: | 日曜日~木曜日 10:00~18:00(最終入館17:30) 金曜日・土曜日 10:00~19:00(最終入館18:30) 夜の文化財ガイドツアー 日曜日~木曜日 18:00~19:00(見学)その後食事 金曜日・土曜日 18:30~19:30(見学)その後食事 |
入場料 : | 当日券 1,200円、前売券 1,000円、学生 600円 ※全て1名料金(税込) |
お問合せ: | 03-5434-3140(10:00〜18:00イベント企画) |
販売窓口: | 目黒雅叙園、インターネットなど |