年齢を重ねるに連れて、徐々に生え際が薄くなってくるアレ…そう、「ハゲ」です。植毛をしたり、カツラをかぶったり、いっそのこと全部剃ってしまったりと多くの男性たちは悩みを抱えながら生活をおくっています。
それに、いまだに「ハゲ」という言葉は悪口ととられることもある悩ましいもの。しかし、そんな「ハゲ」を逆にアピールしている街があるんです。
世の中を明るく照らすハゲ仲間よ全員集合!
青森県北津軽郡鶴田町で活動する「ツル多はげます会」は、平成元年に、鶴田町に住む髪の薄い竹浪正造さんが、「どうせなら、もっとハゲ頭を集めて暗い世の中を明るく照らそうじゃないか」と友人・知人に呼びかけたところ、同じようなツルツル仲間たちが集まって誕生しました。
「ツル多はげます会」の活動はとてもユニーク。会の創設日である、2月22日で、2(ツウ)が並ぶ「ツルツルの日」と、中秋の名月の日には、「有多毛(うたげ=宴)」と題した例会を開いています。
そこで行われている名物の「吸盤綱引き」は、額にひもの付いた吸盤をつけて参加者同士が引き合う競技。吸盤が頭にぴったりとくっ付くように、おでこを磨き上げ、まるで綱引きのように駆け引きをしながら、引っ張り合います。
さらに、月の部分だけ穴を開けた月見の絵から頭頂部を出し、だれの頭かを当てる「名月当てクイズ」、さらには、薄毛に関する替え歌や川柳などを披露。自慢のツルツル度を競い合います。
毛がないから怪我しない!ハゲの交通安全活動
それだけではなく、毎年、交通安全週間には「ツル多はげます会」のメンバーが、吸盤付の小さな交通安全の旗を頭に立てて、街頭に立ち、交通安全を呼びかけています。
これは、「頭に毛がないから、けがをしない」という語呂合わせからはじまったもの。子どもたちからも評判がよく、メンバーたちは街の人気ものになって、世代を超えた交流が行われています。
ハゲは世界を救えるのか。広がれツルツルの輪!
その他にも地域のイベントに参加したり、国内外から取材を受けるなどし、すっかりその存在が広まった「ツル多はげます会」。
そこで、この度、鶴田町を「ハゲの聖地」にしようと本格的に動き始め、第一弾として先日、「けがなし」のご利益を願うご神体を完成させました。「将来は、モニュメントや像も町内に設置したい」と意欲を燃やす会長。
普段はネガティブなイメージがある「ハゲ」をポジティブで明るいものとして世界に発信しているメンバーたち。彼らの輝きは地元のみならず、日本を世界を照らし、みんなを笑顔にしています。