映画「ゴッドファーザー」のロケ地としても知られるニューヨークのリトルイタリー。この地にイタリアンのランチがリーズナブルに楽しめる店があると話すのは、ニューヨークの伝統ある高級ホテル・プラザホテルにてアジア地区営業部長を務めたケニー・奥谷さん。ご自身のメルマガ『「ニューヨーカーたち」 by ケニー・奥谷 』で、そのレストランの魅力を紹介しています。
ニューヨーク探訪「デカプリオも来たレストラン」
映画「ゴッドファーザー」が公開されたのは1972年こと。それからニューヨークのリトルイタリーには観光客が押し寄せることになった。私も20年近く前、主人公のマイケルが初めて人を撃った場面が撮影されたレストランに行ったことがある。残念ながら、現在は、そのレストランは閉まり存在していない。
その頃のリトルイタリーは、概して“値段が高くてまずい”場所だった。映画の宣伝効果が絶大で、なにもしなくても人々が来るからだったのではないだろうか。あれから40年以上が過ぎ去った。不朽の名作ではあるが、さすがにPR効果は昔ほどはない。さらに、隣接するチャイナタウンの力が強くなり、観光客が奪われるようになった。
リトルイタリーのレストラン経営者は危機に直面して態度を改めたようだ。今は、美味しくて安い店がたくさんある。私はプグリア（Puglia）という店に頻繁にランチを食べに行く。マンハッタンには7万軒の飲食店があると言われるが、ここほど価値のあるランチを出す店はないのではないかと思う。
最初はサラダかスープを選ぶ、その次に焼きたてのサクッとした食感のガーリックトーストがでてくる。最期にメインを選ぶ。チョイスは6種類程度。リガトーニ、スパゲッティー、チキンフランセイズなど。。。私のお気に入りはエッグプラントパルメジャンかスパゲテイーミートボール。水曜日にはグラスワインまでついて10ドル50セントしかしない。
マルベリー（Mulberry）ストリートとへスター（Hester）ストリートの角に行き東北を見ると赤い店が目に入る。中には、デカプリオが来たときの写真も貼られている。こんなに贅沢な内容でビジネスになるのかと心配になる。これがいつまでも続いてくれることを願いたい。
Puglia Restaurant NY
189 Hester Street NY, NY 10013
image by:Puglia