今冬のピョンチャンオリンピック・パラリンピックは、日本でも大いに盛り上がりましたが、ウインタースポーツの人気がしっかりと根付いているヨーロッパでは、皆どのようなスタイルで観戦を楽しんでいるのでしょうか。
無料メルマガ『出たっきり邦人【欧州編】』のライターで、ドイツ・デュッセルドルフ在住のPride Berlinerさんは、先日ドイツのウイリンゲンという町で開催されたスキーのワールドカップを見に行ったそうで、その時の模様をレポートしています。
スキーのワールドカップ観戦記
そろそろ冬が終わりに近づこうとしています。つい先日は韓国でオリンピック・パラリンピックがあり(余談ですが、今回ピョンチャンで開催されて本当にうれしかったです。
と言うのも、ピョンチャンはバンクーバー(2010年)、ソチ(2014年)と最有力候補でありながら敗れて、今回3回目でやっと開催できたので)、個人的には1998年に長野で開催されたオリンピックのことを思い出しました。
当時は日本の(男子)ジャンプ陣が最盛期で、テレビにかじりつきながら見ていたことを思い出します。それ以来、いつかスキーのジャンプを生で観戦してみたいという思いがあり、今回、スキーのワールドカップ観戦に行ってきました。
場所はドイツのウイリンゲン(Willingen)というスキーのリゾート地。デュッセルドルフから南東へ3~4時間の所にあり、ちょっとだけ雰囲気がアルプスに似ていなくもない、大自然に囲まれた小さな町です。
行きの列車の中での様子。始発駅では静かだった車内も、後からどんどん乗ってくる観客で一杯になりました。しかもまだ昼前後というのに、皆ビールや蒸留酒(小さい瓶に入った強めのお酒)を飲んでいるではありませんか。
なかにはベビーカーで子供を連れた親まで。そしてポーランドの人たちは国旗や国名のついた服まで着ていて、目立つったらありゃしない(逆にドイツ人は控えめなのか、国旗などは一切見えませんでした)。
無事に会場に到着するも、入り口では厳重な持ち物検査。中で飲もうと思って持ってきた瓶入りのビールは、残念ながら没収(投げたりする輩がいるから?)。お茶の入ったステンレスのポットは、係員による臭気検査(本当です)。要はアルコールが入っているかどうかの確認。
もちろんそのお茶はアルコールなしなので、無事に通過。小生の考えですが、「アルコールを飲みたい人は中で買え」ということでしょうかね(このジャンプ大会のスポーンサーであるビール会社が儲けるように?)。
会場に入り、ジャンパーが続々飛んで来るものの、周囲をよーく見ると
1.ジャンプ台に近い所で一生懸命応援をする人たち
2.ジャンパーそっちのけで、後方で飲んで楽しんでいる人たち
そういう訳で、ビール売り場には常に行列。もちろんドイツなのでソーセージも売っていて、そちらも大繁盛。スキーに限らずドイツのスポーツ観戦にはビールとソーセージは欠かせないのです。
今回行ってみて気づいたこと。小生のいた場所が悪かったのかもしれませんが、ジャンパーがいつスタートしたのか、いつジャンプ台から離れたのかが全く見えず、急に上からジャンパーが出現するという感じでした。ここに来る前まではスキーのジャンプの醍醐味は、スタートから着地するまでの一部始終を見れること、と思っていたので、その点ではちょっと残念(これはWillingenだけでしょうか)。
また、さすがタバコ天国ドイツだけあって、どこも煙だらけでジャンプ観戦どころではありませんでした……。さらにかなり着込んでホッカイロも持っていたのですが、やはり寒さには勝てず、競技に集中できなかったです。残念。あ、決して競技としてのジャンプが悪いという訳では一切ありませんので、誤解のないようにお願いします。
そういう訳で、次回はテレビで応援しようと思った次第です。が、競技としてのスキーの魅力は小生にとって今までと変わりませんし、高梨さんのように若い人たちが頑張って結果を出していますので、これからも応援したい競技であることには間違いありません。
- image by:Julian Hochgesang on Unsplash
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