海住山寺で文化財特別公開!紅葉狩りをしながら古寺探訪【2019秋】

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2019/10/31
写真借用:(一社)木津川市観光協会

文化財の宝庫京都では寺院が毎秋、紅葉の色づくころに合わせて貴重な文化財を一般公開することが多いんです。

京都府の最南端の地、南山城地方にある古寺、海住山寺(かいじゅうせんじ)では2019年の10/26(土)~11/10(日)までの16日間限定で『国宝五重塔開扉・文化財特別公開』を開催予定。五重塔以外にも見どころ満載の海住山寺。まとめてみました~!

なお、2019年は本堂改修工事中につき、寺宝は本坊で公開されます。

平安貴族たちが憧れた【絶景】を堪能!~平安時代のラブソング♥「百人一首」にも詠まれた木津川と、みかの原~

写真提供:海住山寺

「みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ」

 みかの原から湧き出て、平野を二分するように流れる泉川(木津川)、一度もあったことがないのに、どうしてこんなに恋しいのだろうか。という意味のなんともロマンチックな歌ですね。こちらは木津川とみかの原をたとえに出して詠んだものなんだとか。作者はかの有名な紫式部の曽祖父、藤原兼輔。

 百人一首に歌われるほどですから、平安時代からの名所だったことがうかがえますね!「みかの原」は木津川市加茂町を流れる木津川の北側の一部で、海住山寺からその美しい景色が眺められます~。

三上山から続く海住山の中腹に立ち、1万坪にも及ぶ寺域をもつ海住山寺。本堂(現在工事中)の裏手から紅葉の木々に覆われた山道を2、3分歩けば、木津川を望む絶景に出会えます。

木津川市加茂町に位置するみかの原を眼下に、晴れた日は平城京宮跡の朱雀門や西の京周辺が遠くに望めるそう。

奈良の大仏で知られる聖武天皇の命で建立された海住山寺

海住山寺は、天平7年(735)に東大寺の開山・良弁(ろうべん)僧正が十一面観音を本尊として建立した観音寺に始まります。聖武天皇の勅願で、東大寺の大仏建立の工事の安全を祈るための祈願所として建立されました。


また、聖武天皇が現在の木津川市に恭仁京(くにきょう)を造営したのは、海住山寺を創建するわずか6年前のこと。実は木津川市、日本の首都だったこともあるんですね!

重要文化財の文殊堂。鎌倉時代の前期に建立されたもの

のちに平安時代末期に一時廃絶しますが、笠置寺の解脱(げだつ)上人が再興し、このときに海住山寺という寺名に。その後も整備が続き、最盛期には58の塔頭(たっちゅう)が立ち並んでいたそうです。そのため現在も境内の敷地面積は約1万坪にも及ぶ広さを誇っており、ハイキングも楽しめるんですね。行楽シーズンにぴったり。

笠置寺KYOTOSIDE過去記事はコチラ↓

>>>京都古寺探訪@巨石と雲海の寺・笠置寺~なぜこんなところに超巨大摩崖仏が!?~

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