絵本の世界への扉は、都内にあった。可愛すぎる「吉祥寺プティット村」へ

image by:梅原慎治

住みたい街ランキングでも毎年上位に入り、老若男女を問わず人気の街、吉祥寺。そのなかでも1、2を争う活気を見せる中道通りに、“絵本の世界”のような雰囲気の「吉祥寺プティット村」という場所があると聞いたのは、少し前のことでした。

しかし、中道通りといえばスタンダードな商店街といった雰囲気で、「とても“村”ができるようなスペースは無いよなぁ…」と、少し懐疑的な気持ちを持ちつつもあったのです。

そこで今回は、“絵本の世界”や商店街にある“村”というフレーズに興味が惹かれるウワサのスポットへ、実際に訪れてみました。

忘れていた言葉の意味を、フッと思い出す

image by:梅原慎治

吉祥寺プティット村」は、JR中央線の吉祥寺駅から西側に向けて歩いて数分、駅側から向かうと、中道通りの少し奥側に存在しました。

まるで“絵本の世界”のような雰囲気が漂う同施設ですが、正直なところ絵本の世界って、大人になると忘れがちですよね。

しかし、忘れていたその世界観やその言葉の意味は、この場を訪れることでフッと思い出し、そして疑問はすぐに解消されるのです。

妖精が出てきそうな中庭と、丸みを帯びた縁取りの扉 image by:梅原慎治

店名にもある「プティット(Petit)」は、フランス語で「かわいい」や、「小さい」を意味する言葉です。同施設は、まさにその言葉通り、「かわいい」や「小さい」、「ファンシー」、「愛らしい」…そういった意味の言葉を沢山集めて、ギュッと圧縮してかたちなったかのような雰囲気を醸し出しています。とにかく、かわいいんです!

建築物としても興味深い

曲線を基調とした丸みのあるデザイン image by:梅原慎治
手すりにまでこだわりが見えますね。image by:梅原慎治

その色使いや装飾から、“かわいさ”に注目が集まりがちな同施設ですが、建築物として見ても非常にめずしく、面白いと感じました。


角の無いほぼ曲線のみで構成される造形は、まるでアントニ・ガウディの作品(ガウディ建築)のようにも感じられます。具体的には、彼の晩年の作である「カサ・ミラ」や「グエル公園」のような雰囲気があるのです。

カサ・ミラ image by:photoAC
グエル公園 image by:photoAC

礼拝堂や邸宅などに多く採用されていた建築技法なので、その雰囲気は“お城”を含むテーマの建物には、とても良くマッチするのかもしれませんね。

そういった意味では、可愛いもの好きな方だけでなく、建築物に興味がある方にも訪れていただきたい場所だと感じます。

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