怖いけど美しい。住人が消えた「ゴーストタウン」の不思議な魅力

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悲しい事故により無人になった都市

プリピャチ/ウクライナ

プリピャチ(Pripyat)」は、ウクライナの北部に存在する町です。1986年に起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故により全住人が避難し、現在は完全に無人の地となっています。

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プリピャチは、チェルノブイリ原子力発電所の建設に合わせて作られた計画都市でした。1970年に都市が創建されてから8年後、発電所の1号炉が運転を開始。

その後、順調に増築が進み、4号炉が建設されたころには、ソ連の原子力発電量の約15%と、ハンガリーへの輸出される電力の約80%を占めるほど世界でも有数の原子力発電所に成長していました。

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しかし、1986年4月26日事態は一変します。第4原子炉内で停電対策の実験をおこなっている最中に、大規模な蒸気爆発が発生。

花火のような火柱が夜空に上がり、建屋は原子炉もろとも大炎上。原子核が大気にさらされ、放射線を放つ煙と粉じんが風にのって欧州全土に散らばる大事故が起きてしまいました。

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翌日から市内の放射線量が上がりはじめ、ほどなくして緊急避難勧告が出されます。

1200台のバスが住民の暮らすアパートに横付けされ、2時間ほどで約4万5000人の市民が避難。

市民は事態を把握しておらず一時的な避難と考える方も多かったそうですが、無念にも市内での生活が再開されることはありませんでした。

「プリピャチ遊園地」image by:Shutterstock.com
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その後、無人となったプリピャチ市はゴーストタウンに。町はそのまま放棄され、ソ連後期の特徴が見られる建築物が残されています。

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