世の中には、暗黙の了解のように当たり前になっていることがいくつかありますよね。例えば、日本では道を譲ってもらったときに会釈をしたり、食事のときに「いただきます」や「ごちそうさま」といったり。
誰かに決められていることではなくても、日本に住んでいるとごく普通のようにしている行動があるはず。
もちろんなかには道路交通法など、法律で定められたルールもありますが、来日したとある外国人から「なぜ日本人は誰もいないのに信号を守るの?」という疑問の声が聞こえてきました。
そこで今回は、訪日外国人がカルチャーショックを受けた日本人の「当たり前の行動」についてご紹介していきます。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
誰も見てないのに「信号」を守るの?
まずは、冒頭でもご紹介した交通ルールにカルチャーショックを受けたというバングラデシュ出身者のコメントから。誰も見ていないのに信号を守る日本人に驚いたそうです。
「歩行者が交差点で信号をしっかりと守っているの不思議でしたが、その状態でもルールを守れる日本人はすごいと思います。歩道のない道路を横断する人も少ないし、安全に交通ルールを守っているのが偉い!あと、小学校の登下校時などは地域の大人が子どもたちの安全を守る仕組みがあることにも驚きました。母国では絶対にありえないと思いましたね」(バングラデシュ出身)
安全に道路を渡るためにも信号を守るのはもはや当たり前のこと。ただ、バングラデシュの交通事情は日本とは少し異なり、そもそも街中に設置されている信号機が少ないのだとか。
また、在バングラデシュ日本国大使館のページによると交通事情についての注意書きも見受けられました。
「当国の交通事情は劣悪であり、運転手のマナーも悪いので、自己防衛のためにも充分な注意が必要です。ダッカ市内では、最近は特に渋滞がひどく、道路を逆走する車輌も多く見られますので、自分で運転することは極力避けて下さい」(在バングラデシュ日本国大使館より引用)
渋滞も発生しやすかったそうですが、近年では首都ダッカで日本の支援のもと、都市高速鉄道計画が進んでいるそう。今後は、移動時間の短縮だけでなく、渋滞の緩和や安全な交通マナーに期待されています。
ふたりの結婚なのに「親の承諾」がいるの?
続いては、ルールというより暗黙の了解のひとつになっている「結婚時の親の承諾」について。ロシア出身の男性によると、ふたりの結婚なのに日本では親への挨拶や承諾が必要なことにカルチャーショックを受けたそう。
「結婚は自分たちの問題だと思います。なので結婚の承諾をもらうためにお互いの両親に挨拶をしたりすることに驚きました…。親に反対されたら結婚できないってことなんですか?」(ロシア出身)
日本では、結婚前に相手の両親に挨拶をしたり、両家の顔合わせなどで親同士を会わせたりすることもありますよね。もちろん結婚のかたちは人それぞれですので、絶対に必要なことではありません。
ただ、ロシア出身者によるとロシアでは日本人よりも結婚についてあっさりと考える人が多いそう。そのため親の許可も必要でなければ、比較的自由にお互いが納得した上で結婚するものだと教えてくれました。
その分、離婚に関してもフランクで、離婚率80%と世界的にみてもかなり高い様子。このように国が異なれば結婚観に関しても考え方がかなり違うみたいですね。
もちろん日本に長く暮らしていると、母国の暗黙の了解やルールなどに違和感を感じることは少ないかもしれません。しかしながら外国人の視点から客観的に見てみると、意外なおもしろさや個性に気がつくことがありますよね。
ほかにも「いわれてみるとなぜそうなんだろう?」ということもあるはず。そんな発見をこれからも探していきながら、日本ならではの魅力はもちろん、海外の文化の良さも見つけていきたいですね。
- 参考:在バングラデシュ日本国大使館
- image by:Unsplash
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