出雲大社に近くの松江市は、そこからほど近い場所に「温泉神」をまつる神社「玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)」をご存知でしょうか。ここは知る人ぞ知る、行列のできるパワースポットなんだそうですよ。
出雲に神様が集まる神在月には「温泉神」へ
「神在月」とは、全国の神々が出雲に集まる月のことをいいます。毎年、日にちが異なりますが、今年は11月9日から11月16日がそうでした。この期間、出雲大社に参拝された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
さて、出雲から電車で数十分の松江市には「温泉神」をまつる神社があります。ちなみに松江といえば、今をときめくテニスの錦織圭選手の出身地ですね。
古くから名湯で知られる玉造温泉街を見下ろす丘にこの神社はあります。
この神社は『出雲国風土記』に記されてもいるほど歴史が古く、国造りと温泉療法の神・大国主命、温泉守護の神・ 少彦名命、そして玉作りの神の櫛明玉命です。
「万物に神が宿る」というアニミズム信仰が根付いている日本では、「温泉」にも神が宿ると考えます。その温泉を守っているのが大国主命と少彦名命の二神。玉作湯神社以外でも、温泉神社や湯神社と言われる神社ではたいてい、この二神がお祀りされているはず。
この玉作湯神社は出雲大社の建築様式として知られる「大社造」で建造されています。本殿には青色の幕がかかり、そこには勾玉の絵(まがたま)が。
勾玉とは、古代の日本における装身具のひとつで、魔除けや厄よけとして身につけられていたそうです。名前の由来は曲がった玉からきているとか。実はこの神社のある、松江、出雲地方では弥生時代から勾玉を作ったといわれ境内には遺跡があり、勾玉を製造した道具も見つかっています。
この勾玉は鏡、剣、玉の三種の神器のひとつ。その形は中国の思想の「陰陽(Ying Yang)」を表しているといわれています。
現代の言葉でいえば「パワーストーン」のようなものですかね。
ただし、現在とは違って時の権力者だけか身に付けることを許されていたのだと思いますが。
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