アマビエ、塗壁、山男…地元で語り継がれる伝説の妖怪たち

個性豊かな北海道・東北地方の妖怪たち

寒い冬の期間が長い北国エリアにはどんな妖怪が潜んでいるのでしょうか?

アイヌ文化が色濃く残る北海道では、妖怪も独特です。また、東北には幸運を呼ぶという知名度抜群の「座敷童子」も。

コロポックル/北海道

松浦武四郎作「蕗下コロポックル図」(市立函館博物館所蔵)image by:Matsuura Takeshiro 松浦武四郎 (1818-1888) / Public domain

コロポックル」は北海道ならではの妖怪。名前の由来はアイヌ語で「フキの葉の下に住む人」という意味で、悪さをしない、おとなしい妖怪といわれているそう。フキの葉の下に2〜3匹は入れるほどのサイズの可愛らしい妖怪です。

アイヌの人々はコロポックルとはかつて交流があり、自分たちよりも前に住み着いた種族だと思っていたという伝承が残されています。手の甲には刺青もあったとか。

北海道民にとっては、妖怪というよりは、妖精、精霊のような存在かもしれません。

座敷童子/岩手県

座敷童子の祖型といわれる銭の霊image by:Ueda Akinari (上田秋成, Japanese, *1734, †1809) / Public domain

岩手県を代表する妖怪のひとつといえば「座敷童子」ですが、こちらも北海道のコロポックルと同様に精霊的な存在です。

姿はおかっぱ頭の子供が通説とされており、座敷童子を見た者には幸運が訪れ、また家を豊かにしてくれるという言い伝えがあります。

座敷童子が出没するという岩手県の旅館「緑風荘」は有名ですね。

赤舌/青森県

image by:Public Domain, Link

水門の上に出現し、口を大きく開け舌を出し、黒い雲に覆われた姿の「赤舌」。鋭い爪のある手と、毛深い顔が怖いです。

この妖怪は青森県に伝わる妖怪です。かつて青森県の農村で人間同士の水争いが起こり、それを嘆いた赤舌がその争いを解決してくれたとされています。「水の神」的な存在ともいえそうです。

続いては近畿エリアの妖怪をご紹介します!巷で話題のイケメン妖怪も登場しますよ。

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