江戸から続く、宝くじの当選祈願で有名な「福徳神社」の数奇な運命

神社の方からうかがった話によると、この神社は数奇な運命を辿っていることが判明。昔は330坪の敷地があったものの江戸時代に日本橋がや魚岸が発展したことほか、 諸事情により敷地は 30 坪に減らされます。

天保の改革(1830〜1843 年)の頃は姿を消したことも。しかし、氏子たちの嘆願により、神社は再興。また、関東大震災で被害に遭い第二次世界大戦でも焼失…という憂れき目に。神社の財政面はずっと厳しく、敷地にビルを建てて 1 階を駐車場にして貸し出し、その収益で神社を運営していたことも。

この付近にオフィスのある企業をリタイアされた方が参拝を終え「何十年もここで働いていましたが、この神社って昔からありました?」と聞かれることも多く、「あの片隅に鎮座していた小さなお社です」と告げると、たいてい「えー、 あの!?」と驚かれるそう。

誰も見向きもしなかった小さな神社が再開発され、その存在感が増したせいか、参拝客は途切れることなく続いているように思えます。おみくじも桃色で、木に結ぶと花のよう。ウットリ〜。

ここに祀られている神様たちはこの地で長く不遇な時代を過ごしていた分、参拝する方たちに福と徳をたっぷりと授けたいのではないでしょうか?

福徳神社
東京都中央区日本橋室町 2-4-14

  • image by:御田けいこ
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