日本を訪問する外国人観光客が増加する中で、日本の伝統工芸品が改めて海外で評価されつつあります。
その中でも、海外で人気を集めているのが「こけし」です。なぜ今、こけしが海外で「クール!」ともてはやされているのでしょうか。こけし発祥の地である宮城県鳴子温泉にある「桜井こけし店」の勇気あるチャレンジを紹介します。
今、KOKESHI DOLLが海外でも人気!
街を歩くと目にする大勢の外国人観光客の姿ももはや珍しいものではなく、日常の風景となりつつあります。彼らがいったい日本のどんなものを喜び、何をお土産に買っているのか、日本人としてはとても興味がありますよね。
私たちにとって何でもないものでも、ときに彼らには超「COOL!」に映るようで、その感性の違いに新たな日本を発見することも少なくありません。そんな外国人に人気のグッズでへぇぇぇ〜と思ったのが「こけし」です。
昔はどこのおうちにでも飾られていたものかもしれませんが、正直今はあまり見かけないなぁと……。
と言っても日本人ならこけしを知らない人はいないだろうし、言うならばそこにあってもなくても特に気にしたことがないようなモノという感じでしょうか。
こけしファンの方やコレクターの方もいらっしゃるので、そんなことを言ったら怒られそうですが。
と言いましたが、実は日本でも、近年こけしを愛する「こけし女子」あるいは「こけ女」と呼ばれる女性たちが増えつつあり、静かな第3次ブームを呼んでいるのです。
中でも、青森、山形、宮城などの東北で手作りされたこけしが人気で、全国各地のこけしスポットをまわったり、お気に入りの職人さんのこけしを集める女性たちが増えているそう。
【全国のこけしファンが訪れる青森・津軽こけし館】
さらに、人気のアパレルブランドのBEAMSと仙台の職人が連携して仕掛けた「Indigo Kokeshi」や青森の高校生が考えたこけしとチェスのコラボ「こけス」など、進化系のこけしも登場し、ブームにさらなる拍車をかけました。
日本でも密かなブームの中、外国でもこのこけしがポピュラーになりつつあるようで、“KOKESHI DOLL”として人気を集めています。
どこかロシアのマトリューシュカに似た風貌なので、国境を越えて雑貨好きな人のカワイイをくすぐる要素があるのかもしれません。
そこで、今回はこけしの名産地として知られる宮城県鳴子温泉の「桜井こけし店」を中心にご紹介。