新・世界遺産登録に沸く長崎市民が、夏にどうしても伝えたいこと

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ファットマン模型

熱線で泡立った瓦。表面のざらついた凹凸を触ることができる

溶けたサイダー瓶。手に触れて感じることができる

そして最後に戦争の歴史と戦争を通じて原爆投下へと進んだ経緯、人類が原爆を開発した歴史、現在の核兵器の説明へと展示が進みます。

事実をありのままを伝える。貴重な米軍インタビューも

「長崎原爆資料館」の展示を観ると分かると思いますが、原爆を落とした相手国に対しての憎しみや誹謗中傷を行うための展示ではなく、長崎で起きた結果と事実を通じて戦争の愚かさ核兵器の廃絶を学習してもらい、長崎から平和への願いを発信している場所という点です。

個人的に意外で勇気がいる決断だったと思う展示があります。それは館内の動画視聴ライブラリーにある米軍兵のインタビュー動画です。その動画では原爆投下を肯定する米軍兵のインタビューも記録されており、アメリカ側の考えを観ることができる点です。

相手国に対して憎しみを発信する場所であれば、このような記録動画を公開することはないと思いますし、日本側とアメリカ側のそれぞれの当時の考えを伝えるというのは、展示を公開する際に話し合いを重ねたのではないかと推測できます。

私の個人的なオススメ観覧方法は「音声ガイドサービス」の利用です。入館料とは別に154円(2018年7月現在)が必要ですが、展示品について更に詳しく解説をしてくれるため、深い理解を得られるかと思います。

※音声ガイドは日本語を含め12ヵ国語に対応です。

展示物や説明、動画を一つ一つじっくり観ていくと2時間から3時間。軽く観ていくと30分から1時間程度の時間が必要となります。

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