日本から近く、ビジネスでの渡航のみならず、旅行先としても人気の「シンガポール」。今回から、そんなシンガポールで働く英子が現地の文化と共に、日常や仕事で使える実践英語をご紹介します。
シンガポールはグルメ王国
とにかく食べるのが大好きな私ですが、グルメ王国シンガポールに来てからは、毎日、屋台のご飯に目をギラギラさせながら、よだれはギリギリしまいつつも、あれにしようかこれにしようかと贅沢な悩みに頭を抱えています。
というのも、シンガポールは多民族国家で、中華系、マレー系、インド系と、色々な人種が集まって共存している社会。 だから、必然的に食事が多種多様になるのも納得ですし、手軽に安くて美味しい屋台で済ますことも可能なんです。
また、「外食文化」が馴染んでいることも魅力のひとつ。 そう、毎日の夕飯の献立構想に時間を割く必要がないのですよ(ニヤリ)。 これは日本との違いを感じる大きなポイントかもしれません。
それでは早速、シンガポールの伝統的な朝食を紹介したいと思います。
じゃん!こちらです。
日本では見慣れない薄いグリーンのジャムにお気付きでしょうか?
これはカヤジャムというココナッツミルクと卵にパンダンリーフという葉っぱを混ぜたもので、シンガポールとマレーシアでは良く食されている定番のジャムなのです。このカヤジャムには2種類あって、パンダンリーフが含まれているものといないものがあります。含まれていないものは茶色くて甘さが強め。
こちらは『Ya Kun Kaya Toast』という1940年創業の老舗人気カヤトーストチェーン店のもの。
定番スタイルの『カヤトーストセット』で、カヤトースト、温泉卵、コンデンスミルクの入ったコーヒーがセットになっています。この温泉卵にはコショウとダークソヤソースといわれる醤油をかけて混ぜ、このカヤトーストをつけて食べるようです。
地元の友人の話では、近年ディップして食べるのはお年寄りが多く、若者は別々に食べる傾向にあるそうです。 しかも、一気に温泉卵を飲み干す男性陣も少なくないのだとか。滋養強壮的なノリなのでしょうか?
ちなみにパンダンリーフはお菓子にも利用されているようです。そう、抹茶ではないのです。
ちなみに、私はシンガポールのお年寄りの味覚に近いようで、トーストを卵に浸して食べるのにすっかりハマりました。 カヤジャムの甘さにクリーミィな薄切りバターの塩気だけで、すでに濃厚リッチな味わいなのに、さらにそこにトロトロ食感の温泉卵が流れこんできて、口の中が「幸せパニック」に。これはハマる人続出なのも納得です。
そして、今回は食事にまつわる使える英語をいくつか紹介します。 ホーカーで注文したときに必ず聞かれるのが、「ハビングヒア?」です。 最初は早いのと訛りで何を言ってるかわからなかったのですが、これは「ここで食べますか?」と聞いています。
「Having here? Or take away?」 (ここで食べますか?それともお持ち帰りですか?)
正確には「Are you having here?」というのが文法としては正しいかと思いますが、そこはシンガポール流のシングリッシュ。 とにかく主語を省いたり、略語を使うことが本当に多いのです。
ちなみにホーカーは英語では「Hawkers」といい、路上屋台のことを意味します。 政府が管理をしているもので、正式名称は「Food center」というそうです。またショッピングモール内にあるものは、ホーカーと区別して「Food Court」といいます。
スパイシーな料理が多いシンガポール。
味の調整をしたい場合には、 Can you make it more spicy?(もっと辛めにしてもらえませんか?)
ドリンクは日本に比べるとかなり甘く感じると思うので、 Can you make it less sweet?(甘さ控えめにしてください) のような表現もよく使います。
あまりにも美味しそうな屋台の食べ物を見たら、 Mouth-watering food!(よだれが出そうなほど美味しそうな料理!) It’s appetizing!(食欲をそそるね!)など。
今回、カヤトーストを紹介しましたので、こんな会話もできるかもしれませんね。
“How do you like Kaya toast?”(カヤトーストはどうでしたか?)
“I loved it! Actually, for the first time I thought it was too sweet for me, but for now I am already addicted to it.I can eat it almost every morning!”(かなり気に入っているよ!実は最初は甘過ぎると思ったけど、今となってはヤミツキさ。毎朝食べたいくらいだよ)
出張や旅行の際にぜひ使ってみてください。
では、今回はこのへんで。See you next time!
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