冷やし中華もイノシシも挟む。個性派コンビニ「立山サンダーバード」の魅力

手作りの店頭チラシ

イノシシ肉を使ったおにぎりなどユニークな手作りメニューが看板商品

まず、同店の看板商品であるおにぎり(約15~16種)サンドイッチ(約40種)のラインアップが、大手コンビニエンスストアとは大きく異なっています。

コンビニエンスストアのおにぎりの具材と言えば、何を思い浮かべますか?

昆布、梅干し、タラコ、ツナマヨネーズ、明太子など定番のメニューが挙げられますよね。

この手の定番おにぎりももちろん並んでいるのですが、一方でホタルイカのような富山の名産を使ったおにぎり、近隣の山林に生息するクマ、イノシシ、シカなどの肉を使ったジビエおにぎりなど、思わず手を伸ばしたくなる商品がたくさん用意されています。

敬吾さんによると、ジビエに関しては知り合いの猟師に頼んで調達してもらい、調理師免許を持った敬吾さんが調理して、手作りおにぎりとして出しているのだとか。そのあたりの仕入れルートもちょっとワイルド。大手のコンビニエンスストアでは考えられないですよね。

冷やし中華サンドイッチなど季節と顧客のニーズに合わせた商品展開が魅力

ポップも敬吾さんが自ら作成

おにぎりだけでなく、サンドイッチのラインアップも個性的です。オーソドックスな具材のメニューはもちろん、現在は約40種あるという商品の中には「冷やし中華サンドイッチ」など、売れ行きや季節性を考慮した個性的なメニューも並んでいます。

残念ながら筆者が訪れたタイミングは平日の午後。全種類がお店に並んでいたわけではありませんでしたが、お菓子を挟んだサンドイッチなど、ユニークな商品もありました。

手作りの店頭チラシ

この手のおにぎりやサンドイッチのラインアップは、顧客の声を聞きながら、敬吾さん自身が考案しているのだとか。

もともとは店舗として弁当に力を入れ、注文を取って配達業務も行っていたと言いますが、家族経営の店舗では時間と労力に制限があり、お弁当の代わりにサンドイッチを作り始めたと言います。

最初は「大手のコンビニに似せよう」という意識も、メニュー作りに限らずさまざまな面であったそう。

ですが、次第に自分たちらしい経営をスタートし、サンドイッチにもユニークなメニューを取り入れ始めたのだとか。

その結果、メディアやSNSで取り上げられるようになり、今ではお店の看板商品になってくれたと敬吾さんは教えてくれました。

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