まさかピザ釜まであるとは。動いて作って販売する「キッチンカー」

フォルクスワーゲンを改造したキッチンカー

東京だと、最近はオフィス街で見かけることが多い「キッチンカー」。

ランチタイムになると、オフィスビルの広場にいくつものキッチンカーが並び、目移りしそうなほど、バラエティーに富んだお弁当を提供しています。東南アジアでよく見るぶっかけ飯をはじめ、ハワイ名物のロコモコ、こだわりの具材をたっぷり挟んだバーガー類などなど世界の味がそろっています。

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こんなふうにお弁当についてはそれなりに詳しいが、私にとって「キッチンカー」についてはほとんど未知の世界…。そんなわけで、各種イベントでもよく見かける「キッチンカー事情」を探ってみました。

キッチンカーの成り立ち

英語でキッチンカーは「food truck (フードトラック)」といわれます。

その用途はさまざまで、野外の音楽フェスやスポーツイベントでのフード提供やオフィス街での出店などなど。とくにイベント会場では来場者のお腹を満たすため、食の販売が欠かせません。

大きな会場になるにつれ、フードゾーンも拡大傾向にあり、キッチンカーの台数もそれに比例します。さらに装飾にこだわり、宣伝がうまいクルマも多く、何を食べようか? と迷う楽しみを与えてくれます。

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このような移動販売のためのクルマがを普及したのは、1964年の東京オリンピック開催に向けての高度経済成長期です。モータリゼーションが後押しし、主に「移動スーパーマーケット」の形態で、近隣に商店がない地域に食品やお弁当、日用品などを提供するために用いられてきました。そのほとんどが小型トラックやマイクロバスを改造したものだったといいます。

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