2017年3月に発表された、全国1万人を対象とした『日本のサウナ実態調査(日本サウナ総研調べ)』によると、月に1回以上サウナを利用する人は推計1,024万人もいて、日本人の5人に1人はお風呂よりサウナが好きだといいます。この数字、サウナ好きで知られるロシアやフィンランドに肩を並べるほどだそう。
いまでこそ日本のお風呂は湯船につかって疲れを癒すのが当たり前ですが、江戸時代初期のお風呂屋さんにはまだ湯船はなく、蒸気浴だったといいます。日本人のサウナ好きは、そんなところに原点があるのかもしれませんね。そして今回、サウナの本場フィンランドが、2019年に日本とフィンランドが外交関係樹立100周年を記念し、「Visit Finlandサウナキャンペーン」を実施。サウナ好きな日本人が気になるその内容、日本とフィンランドのサウナの違いや特長と合わせ、さっそく紹介していきます。
フィンランドのサウナ、日本どう違う?
日本人が抱くサウナの一般的なイメージは「高温に耐えてたくさん汗をかく」というところでしょうか。女性なら新陳代謝が良くなり、ダイエット効果が期待できるかもしれません。しかし、フィンランド人にとってはちょっと違っていて、サウナは「蒸気を浴びる場所」です。室内に敷き詰められた焼石に水をかけ、自ら蒸気を発生させて浴びます。これを繰り返すことで心身を浄化し、リラックスしていくのです。
たくさん汗を流した後は、水風呂に入り、またサウナ室に戻る。これをひたすら繰り返すのが日本流です。でもフィンランドでは、汗をかいたあとは湖に飛び込むのが一般的。湖水地方の水辺には必ずサウナがあって、真冬で氷が張っていても穴をあけてそこにダイビングします。都心部であるヘルシンキにも、目の前の海へ飛び込んでクールダウンできるサウナ「ロウリュ(Loyly)」が、地元っ子の話題を呼んでいます。
サウナでは当然汗をたくさんかくので水分補給は大事。日本人なら休憩時間に水やスポーツドリンクというところでしょうか。でもフィンランド人はビールやサイダーなど、自分たちが飲みたいものを飲みます。
また日本同様、裸浴が基本ですが、たまに男女混合店もあり、外でバスタオルを巻いてクールダウンしている人を見かけることもあるとか。ちょっと自由すぎますが、フィンランドの人にとってサウナは我慢するところではなく、リラックスして楽しむところというのがわかりますね。