国会議事堂の中にまでサウナ。聖地・フィンランドと日本のサウナの違いとは

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2018/10/19

自宅にサウナを持つ家が多いフィンランド

日本の家にお風呂が必ずあるように、フィンランド人にとってサウナは必需品。集合住宅であっても共有のサウナ室があったりします。大使館や国会議事堂の中にまであり、国内には300万個以上のサウナがあるともいわれています。フィンランドでは重要なことはサウナで決定するといいます。サウナの中ではすべての人が平等。一緒に入ることで、心と心を通い合わせ、包み隠さず裸の付き合いをする、ということなのかもしれません。

フィンランド式サウナの真骨頂といえるのは湖畔や森の中で楽しむこと。多くのフィンランド人はサマーコテージを持っていて、友人や家族と一緒に森の声に耳を傾け、自然とのつながりを感じながらゆったりと過ごします。かすかな風の音しか聞こえない静寂の中で、自分自身と対話し、心身をデトックス。あるいは、気の置けない仲間との時間を楽しむコミュニティの場でもあるのです。

普段は都会生活であわただしい時間を過ごしているのは、フィンランド人も日本人も同じこと。日本人が休日に山間の鄙びた温泉でのんびり過ごしたいと考えるように、フィンランド人もまた、自然の中で何もない、何もしない時間を満喫します。温泉につかって心身を癒すように、フィンランド人はサウナに入るというわけです。

フィンランド式サウナの楽しみ方

フィンランド式サウナの原型は「スモークサウナ(サブサウナ=Savusauna)」と呼ばれ、蒸気の代わりに煙で温めて入るスタイル。何時間もかけてストーブで薪を燃やし、十分に温まったら煙を外に出して入る、大変贅沢な入り方です。最近では電気式が主流になっていますが、せっかくなら伝統的な「スモークサウナ」も体験したいものです。

フィンランドでサウナに入ったらぜひ試してほしいのが「ヴァスタ(vasta)」。新鮮な樺の小枝を束にしたもので体をたたくのです。彼らは体が真っ赤になるまで激しくたたきます。こうすることで、白樺の木に含まれているアロマオイルが揮発し、森の香りに包まれ、癒し効果が得られるといいます。日本人のたたき方はなっていないと思われているようなので、ここは現地スタイルで思い切りたたいてみましょう。

このほかにもフィンランドでは食事やライブを楽しみながら、現代風にアレンジした「アーバンサウナ」や観覧車の中に設置されたユニークなサウナなどバラエティに富んだ「サウナ文化」を楽しめます。ヘルシンキなどの都心部以外にも湖水地方やオーロラが見られるラップランド、群島地域などエリアによってもさまざま。これらを周遊することで、フィンランドサウナの奥深さを体感できることでしょう。

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