片手を上げただけなのに…海外で日本人がついやってしまうNG行動
道端でタクシーを止めるときに手をあげたり、友人と別れる際にバイバイと手を振ったりする行為は、日本では日常的に当たり前のように行われていますよね。
しかし、このようなジェスチャーのなかには、海外の国によっては失礼にあたることも少なくありません。そこで今回は、日本人が気づかぬ間にしがちな海外での「NG行動」についてご紹介していきます。
楽しみにしていたせっかくの海外旅行先で嫌な思い出を作ってしまわないよう、予習としてジェスチャーの文化的な意味の違いを見ていきましょう。
手で「キツネ」のかたちを作るのはNG?

未就学児の子どもが家庭内にいれば、手遊びでキツネをつくって遊ぶ時間もあると思います。人差し指と小指を立て、親指、中指、薬指の先端を重ね、手首から先でキツネをつくる例のしぐさですね。
旅メディアらしく旅行のシチュエーションで考えると、例えば空港の待ち時間に子どもと一緒に手遊びをしながら、キツネの形を手でつくって楽しませるといった場面が、考えられるかもしれません。

しかしこのジェスチャー、国によってかなり意味に違いがあるとご存じでしたか?
例えばアメリカでは、(少し指の形が異なるものの)「The horn fingers」と呼び、牛の角を表すジェスチャーになります。
ヘビーメタルのロックミュージシャンが「お前ら、いくぞ?」と観客に訴えたり、テキサス州出身の有名プロレスラーがリングインする際に観客をあおったりする場面に使われます。

牛はテキサス州のシンボル。米テキサス大学のスポーツの試合でも、観客が「The horn fingers」のしぐさをしながら、声援を送る場面が見られます。
一方で、イタリア、スペイン、ポルトガルなど地中海に面したヨーロッパの国々と、同じラテン語を話す南米諸国のアルゼンチン、ブラジル、コロンビアなどでは、このしぐさが極めて不快な意味で使われるといいます。

意味は「あなたの夫(妻)は、浮気しているよ」。理由として、浮気をされた人には角が生えるとラテン諸国では考えられているからだとか。
シェイクスピアの『オセロー』でも、妻を寝取られた男が「角の生えた男」と表現されています。なかなか見知らぬ人に見せるしぐさではありませんが、念のためリスクを頭に入れておきたいですね。