非現実的な光景。街中で巨大人形を燃やしまくる「バレンシアの火祭り」

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火祭り期間、街は煙に包まれる

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火祭りのもう一つの大きな特徴が「爆竹」です。実はスペインでは爆竹の使用が法律により禁止されています。しかし、この火祭り期間中のバレンシアだけは別。街のあちこちで爆竹の大きな音が響き渡ります。

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特に3月1日からお祭り最終日の3月19日の間、毎日14時、市庁舎前の広場で行われる「Mascleta(マスクレタ)」と呼ばれる爆竹ショーでは、信じられない爆音とともに街中が煙に包まれます。

バンバン!!と言う爆竹の音が響き渡り、目の前が真っ白で何も見えなくなる体験はバレンシアの火祭りでしか体験できないでしょう。爆竹が鳴り終わると集まった人々からは歓声と拍手が沸き起こります。

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ちなみに、この爆竹ショー以外でもいたるところで爆竹が鳴り響きます。バレンシアっ子たちは辺り構わず投げているので、歩いている時に足元に爆竹が落ちてくることも。大きな音に驚くことも少なくないですが、これもお祭りのひとつとして受け入れましょう。

吊るされた大量の爆竹(image by:sevi gadea

心配な方は耳栓を持って行くことをおすすめします。特に14時のマスクレタの音はものすごいので、人によっては耳に異常が出るかもしれません。ハンカチと耳栓があれば安心です。


美しい民族衣装を着た女性の行進もあり

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ここまでご紹介した火祭りの様子は少し荒っぽいイメージですが、火祭り期間中にはうっとりするような美しい女性たちの行進も見られます。バレンシアの民族衣装は裾の大きく広がった色とりどりのドレスで、そのドレスを着た女性たちや正装をした男性たちが花束を手に聖母マリアへの献花パレードを行っている様子に出会えます。

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パレードの向かう先は「Plaza de la Virgen(ビルヘン広場)」です。ビルヘン広場には巨大な聖母マリア像が建てられ、パレードに参加した人々からの献花によって完全な形へと彩られて行きます。

このパレードは3月18日と19日の2日間に渡ってだいたい15時半から開始されます。献花は夜中まで続き、火祭りが終わった3月20日にはこの聖母マリア像のみが火祭りの名残として広場に残されます。

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