日本一高い山「富士山」は日本を象徴する山としても知られ、その美しい佇まいは数々の芸術作品の題材にされることも多く、国内外問わずその美しい姿を見ようと観光客が訪れています。
なかでも、富士山と太陽の光が織りなす神秘的な自然現象である「ダイヤモンド富士」は絶景そのもの。今回はそんな一生に一度は見てみたい、美しいダイヤモンド富士について、ご紹介します。
太陽が重なる「ダイヤモンド富士」
「ダイヤモンド富士」とは、太陽が富士山頂と重なった時に見える現象のことです。
日の出と日没に太陽が富士山頂と重なった瞬間、太陽がまるで輝くダイヤモンドのように見えることからダイヤモンド富士と呼ばれています。
ダイヤモンド富士を観測できる季節とポイント
ダイヤモンド富士は、富士山と太陽が重なる瞬間を見ることができるポイントであれば、観測はどこでも可能です。
ただし、遮るものが少なく、より絶景を楽しむなら、やはり山梨県や静岡県がベストです。
その中でも、約4カ月間という長きに渡り観測ができると言われているポイントが山梨県にある富士五湖の山中湖です。また静岡県側の田貫湖も、ダイヤモンド富士を観測できる聖地として有名です。
山中湖のダイヤモンド富士(10月中旬から2月下旬/日没)
富士五湖のひとつである山中湖は、日没時にダイヤモンド富士が観測できます。観測できる季節は秋から冬にかけて、10月中旬から2月下旬の約4カ月半という長期に渡って観測できるのが魅力です。
しかしながら天候によって見ることができる確率は異なり、天気が不安定な10月から12月ごろよりも、安定している2月がおすすめです。
訪れる日によって観測できる場所や時刻も変わってくるので、ダイヤモンド富士を見に行く際には山中湖観光サイトなどで情報を事前に確認していくといいでしょう。
ちなみに、山中湖にはパノラマ台付近、旭日丘湖岸、平野湖畔、ママの森下、長池湖畔、大池浜など数多くの観測ポイントがあります。観測できるポイントが多いのが魅力ですが、この中でも人気なのが平野湖畔です。
とにかく美しいダイヤモンド富士が魅力の平野湖畔ですが、観測できるタイミングにはカメラマンがズラーっと三脚を立てて並んでおり、場所取りが必要でです。
田貫湖のダイヤモンド富士(4月20日、8月20日前後の一週間/日の出)
静岡県富士宮市に位置する田貫湖は富士山の西側に位置しており、日の出時にダイヤモンド富士を観測することができます。田貫湖のダイヤモンド富士は毎年4月20日、8月20日前後の一週間、午前6時前後に観測可能です。
後光のように太陽の光が差し込み輝くダイヤモンド富士は息を呑むほどの美しさと言われ、人気のスポットです。
快晴で風がなく湖に波が立たない日には湖面にダイヤモンド富士が映し出されるので「ダブルダイヤモンド富士」とも呼ばれます。
周囲約4kmの田貫湖では、北側駐車場前の桟橋付近、南側の展望テラスなどから観測できますが、ベストロケーションと言われる最も人気が高いポイントは「休暇村富士前展望デッキ」。
しかしながら観測できる日が限られていることから、早朝から場所取りが必要になってくるので休暇村富士に宿泊してチャンスを狙うのもおすすめです。
ダイヤモンド富士を見るための装備は?
山中湖でダイヤモンド富士が観測できるのは、秋から冬にかけて。山中湖は標高約1,000mなので日が沈む時間帯にはとても冷え込みます。防寒対策を必ずしていきましょう。
また、撮影をする際には場所取りなどで長時間待機することもあるのでニット帽や手袋はもちろんのこと、温かい飲み物なども用意しておくのがおすすめです。ゴミが出た場合は持ち帰る、路上駐車をしないなどマナーを守ってくださいね。
太陽の光と富士山が織りなす神秘的な瞬間は息を呑むような美しさです。天候にも左右されるので運もありますが自然が作り出すダイヤモンド富士、ぜひ一度見に行ってみてはいかがでしょうか。
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