日本最古にして世界最古。最北の不夜城「網走監獄」の博物館

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ときに真剣、ときにクスリ、思わずニヤリな見どころあれこれ

監獄博物館と文字で書くと、なんだか半分冗談、半分本気というような気がしますが、博物館網走監獄はそのあたりの塩梅がとても上手にデザインされた博物館です。

東京ドーム3.5個分もあるという広大な敷地には、資料室から体験型まで様々な趣向が凝らされた展示が満載。エンターテイメント性が高い展示企画もあり、見所には事欠きません。

“最果ての不夜城”としての歴史は過酷で、その非人道的な労働のもとに今の網走や北海道がある事実は重みをもって伝えられるべきことですが、見ている側が辛くなりすぎないよう、とこどころユーモアも交えた構成の手腕はおみごとです。

特に、当時の“塀の中の生活”の様子を事細かに再現しているのが面白く、個人的にツボだったのは、再現フィルムよろしく人形を配置した再現シーンが各所に設置されていること。

食事や労働、就寝はもちろんのこと、入浴シーンにいたるまで、刑務所内での日常とはいったいどんな毎日であるのかを一目でわかるよう再現しています。

「網走刑務所」と直接的に関係がある展示というわけではありませんが、取り調べ室や裁判所など塀の中に入る手前から段階を経てシーンごとに再現しているコーナーもあり、こちらはある意味、臨場感もあります。人形の服装や髪型がどうにも気になって、つっこみを入れたくなるのも楽しいところです。

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