各家庭に好みがある、こだわりの焼き加減
筆：ステーキやBBQみたいに、ハンバーガーに使うパティ（肉）も焼き加減の調整をするんですか？
ス：僕の家族や周囲のアメリカ人が、食で一番こだわりを発揮するのが肉料理。みんなステーキとかBBQとか大好きだね。なんならBBQでもハンバーガー作るし。
我が家でハンバーガーを作るときは、パティをウェルダンぐらいまでしっかり焼く。ちなみに、日本の良いお肉が手に入ったときはミディアムレアで食べるよ。
そして市販のパティも家で作ったパティも、味付けはシンプル。パティをよく焼いてチーズを乗っけて、バンズも軽く焼いて、ケチャップとマスタードと薄切りオニオン。母や妻はヘルシーにレタスとかトマトを入れたがるけど、野菜の水分で肉の味が薄まる気がして好きじゃないな…やっぱり許せないな…。
筆：お肉はお肉だけで食べたいんですね。家庭の味のひとつとして根強く愛されているのはわかりました。そういえば、アメリカでは小学校の給食でもハンバーガーが出るそうですね。
ス：あぁ、世界一マズイ給食こと、アメリカのホットランチだね。息子（10代後半）が通っていた学校は、日本でいう学食みたいな感じで、お弁当の人もいれば学食でもOKというタイプ。
普段はそれこそ家で作ったハンバーガーやサンドイッチ、果物とか持たせていたけど、たまに友だちと一緒にホットランチを食べたいらしくて、味がまったくしないパスタやハンバーガー、タコスとかにケチャップをかけまくってたって。
筆：世界一マズイ…かどうかはわかりませんが、ケチャップ大量だと体にも悪そうです。でもやっぱり、ハンバーガーは家庭から給食まで幅広くアメリカでは親しまれているんですね。
ス：「ハンバーガーはブルーカラーの食べ物だ！」なんていうイジワルな人もいるけど、その人だって高級店のハンバーガーは食べるんだよ。なんだかんだいって、アメリカ人はハンバーガーが大好きなんだよね。
ちなみに、アメリカのハンバーガーの歴史を知るなら、映画『The Founder』（ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ）がおすすめ。
ス：マクドナルドの創業者の実話を映画化しているんだけど、映画を見ながら「こんな歴史があったのか〜」なんて思いつつハイカロリーなハンバーガーを食べる。最高な贅沢だよ。