「日本最後の秘境」といわれる、鹿児島県の薩南諸島に属する「トカラ列島」。噂によると、あの有名な海賊キャプテン・キッドの財宝が眠る秘境が存在するのだとか。
キャプテン・キッドといえば、スコットランド出身の海賊船の船長。本名をウィリアム・キッドといい、通称キャプテン・キッドの名で知られています。本記事では、トカラ列島で彼の財宝が眠るといわれる「宝島」についてご紹介していきましょう。
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ハート形のロマンあふれる「宝島」
トカラ列島は、北から口之島、中之島、平島、諏訪瀬島、悪石島、小宝島、宝島の有人7島と、臥蛇島、小臥蛇島、小島、上ノ根島、横当島の無人5島の合わせて12の島々で構成されています。これらの島々は、どこもまるで日本とは思えない独特の自然や文化に満ちあふれているのが特徴です。
宝島の人口は約120人(2022年12月23日時点)の島で、トカラ列島の有人島では最南端に位置します。アクセスは鹿児島港よりフェリーで約13時間ほど。
航空写真で見ると、島の形がハートになっており、この形とキャプテン・キッドの財宝伝説が相まって、ロマンあふれる島なのです。
キャプテン・キッドの財宝伝説とは
宝島は、その名のとおり、昔イギリスの海賊であるキャプテン・キッドが財宝を隠したという言い伝えがあり、実際に国内外から多くの探検家や賞金稼ぎが訪れたといわれています。
そんなキャプテン・キッドは、17世紀にヨーロッパやインド、アフリカなどをめぐった有名な海賊。最後は逮捕され、処刑されたのですが、その前に財宝を隠したという言い伝えがあり、宝島もその候補地とされているのです。
そのキャプテン・キッドが財宝を隠したといわれるのは、宝島港から徒歩約20分のところにある「観音堂と大鍾乳洞」。
古い記録に『海賊のすみかにふさわしい地下の宮殿がある』とあり、この観音堂がキャプテン・キッドの財宝の隠し場所といわれています。
底まで綺麗に見えるマリンブルーに透き通った海
もちろん宝島の魅力は、キャップテン・キッドの財宝伝説だけではありません。島の西側にある「大間泊」には、かつて艀舟(はしけぶね)をつけるために使用されていた小さな防波堤があります。
マリンブルーに透き通った海は、なんと底まで綺麗に見えるほど。サンゴ礁と砂浜と山と海に囲まれた大自然の中で格別な海水浴を楽しむことができます。この海の美しさに魅了され、何度も訪れたくなる人が続出するほどです。
「かごしま百景」にも選ばれた絶景スポットも
集落から車を走らせると、イマキラ岳の頂上に展望台と無線中継局があります。展望台からは、天気のいい日には、小宝島、悪石島、諏訪之瀬島を一望できます。またはるか南には、無人島の横当島や奄美大島を望むことも。
さらに、集落から南へ約15分ほどのところにある城之山牧場の敷地内には、灯台へ続く道が続きます。灯台の入口付近には平家の砦の石碑があり、ここからは青い空と海が一望でき、「かごしま百景」にも選ばれた絶景スポットです。
海賊の財宝伝説と見事な大自然の「宝島」の魅力はまだまだたくさん。ほかにも夜には美しすぎる星空が広がり、日本とは思えないほど豊かでダイナミックな自然を体験できます。キャプテン・キッドが隠したとされる財宝のありかはまだわかっていませんが、非日常体験を楽しむには最適な離島といえるのではないでしょうか。
- image by:Willem van de Velde the Younger, Public domain, via Wikimedia Commons
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