2015年3月の北陸新幹線開業以降、さまざまな地元の魅力の中でも特に「食」のイメージが全国的に浸透した富山県。なかでも、冬を中心とした富山湾の魚介類の美味しさは全国的に高く評価されています。
古くから「厳しい冬を乗り越えるため」と素材を生かして作られた保存食や、立山連峰や身近な里山、広大な平野がもたらす郷土料理など食の恵みが豊富な富山県。
今回は春の行楽シーズンに向けて、県内各地域で体験できる、富山県の伝統的な食材を中心にご紹介します。
富山県を代表する食文化「ます寿し」/富山市(県東部)
富山県を代表する食文化「ます寿し」は、平安時代の川魚のなれ寿しが起源といわれています。
江戸時代に富山藩主が徳川8代将軍吉宗にあゆ寿しを献上した後「ます寿し」の原型ができ、昭和20年代に現在の「ます寿し」が誕生しました。お店毎に素材や製法が異なり、味の違いを楽しめます。
北前船の寄港地・伏木に持ち込まれた富山の食文化「コンブ」/高岡市(県西部)
一世帯当たりのコンブ消費量が国内トップクラスという富山県。これは江戸時代に日本海沿岸を回り、北海道と大阪を航海していた商船「北前船」の寄港地のひとつが、伏木(高岡市)だったことに遡ります。
山町ヴァレー「クラフタン」は、富山でも非常に珍しいコンブ〆専門店です。魚・肉・野菜のコンブ〆と、富山産クラフトビールのマリアージュが絶品ですよ。
世界遺産五箇山合掌造り集落で「合掌造り家屋の宿泊体験」/南砺市(県西部)
小さな山里に山村集落が点在する富山県の南西端・南砺市の五箇山。1995年に菅沼と相倉の両集落が世界遺産に登録され、富山県を代表する観光名所になりました。
豪雪地帯の五箇山は茅葺(かやぶき)屋根の合掌造り家屋がいまも多く残り、相倉合掌造り集落とその周辺には宿泊できる宿もありますよ。
夜の集落の静けさの中で囲炉裏を囲み、旬の山菜・五箇山豆腐・手打ち蕎麦など、郷土料理の味わいを満喫できます。
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