2019年は例年より早い桜の開花となり、関東では3月下旬から4月上旬にかけて、各地でお花見が盛んに行われていますね。当然ですが、多くの人でにぎわうどのスポットも素晴らしい“桜の名所”です。
どこのスポットへお花見に行っても、その時期を逃さなければ、心安らぐ桜色を満喫することができるでしょう。
私も例に洩れず、この季節に合ったお花見スポットを巡りたいなと思うのですが、せっかくなので今回はもう少し趣向を凝らし、いわゆる桜色に加えて、もう一つの春色を贅沢に楽しむことができる埼玉県幸手市の「幸手権現堂桜堤(幸手権現堂堤)」をご紹介します。
ピンクと黄色のコントラストが美しい「幸手権現堂桜堤」
幸手権現堂桜堤で桜色と一緒に楽しむことができるもう一つの春色は、パキッとした黄色の菜の花です。
優しげな桜色と目の覚めるような鮮烈な黄色。対照的なようですが、1つのフレームへの収まりは、意外なほど良いものとなります。1つのスポットで2つの春色を楽しめるなんて、なんとも贅沢な体験ですよね。
幸手権現堂桜堤は、その名の通り、川(中川)に沿って作られている護岸堤であり、その堤体に沿って桜が植えられているため、3月下旬から4月上旬にかけて、桜のトンネルを見ることができます。
ちなみに2019年は、3月25日(月)から4月9日(火)まで「幸手桜まつり」が開かれ、一部露店なども設けられています。
そんな幸手権現堂桜堤の菜の花畑は川側の堤体下に設けられており、堤体側からだと桜の花と一緒に黄色い絨毯を見下ろすことができるようになっています。
一方、川沿い側からだと黄色い菜の花畑の向こう側に、空との境界を示すピンクの帯を見つけることできます。どちら側から見ても、心躍るコントラストですね。
今回私は、“桜”を見て、それを撮影するというテーマで、せっかくなら私らしい演出ができないかと考えた結果、2019年3月22日~3月24日に開催された東京モーターサイクルショーで一際注目を集めていたプジョーブースのピンクのスクーター(Django:ディープピンク)を思い出しました。
そして輸入販売元であるADIVA株式会社さんに事情を説明したところ、該当車両をお借りすることができたため、もう1つの春色コラボの撮影が実現できました。
ネオレトロと称されるデザインに附された可愛らしいピンクと、日本伝統の奥ゆかしさを表す淡いピンクのコラボレーションは、いま流行りの“無敵ピンク”ではないでしょうか(『初めて恋をした日に読む話(はじこい)』主演の深田恭子さんのセリフ)。
なお、幸手権現堂桜堤は堤体の中まで車両を入れることはできませんが、人の出入りが少ない早朝の時間帯であればほかの方の邪魔にならないため、写真のように堤体入口や、菜の花畑の近くなどなら、美しい色彩のコラボ写真を撮ることも可能です。
ちなみに幸手権現堂桜堤には、川と反対側の堤体下に曼珠沙華(彼岸花)畑が設けられ、ほかの一部にアジサイやスイセンが植えられています。
このため、6月上旬には“あじさいまつり”、9月中旬には“曼珠沙華まつり”、1月上旬には“水仙まつり”が開かれているそうです。彩の国埼玉だけに、季節によってさまざまな“色”を楽しめる場所ですね。
今回は、この幸手権現堂桜堤から比較的近い場所で、車やバイクなどの愛車と花を一緒に撮影してみたい!という方のために、それが可能なスポットも合わせて回ってみました。
候補地を2カ所回ってみたのですが、1カ所は護岸工事の影響などによってか、思うような花の群生を見ることができませんでした。そのため唯一のベストポイントといえるのが、、幸手権現堂桜堤から車で30分くらいの距離にある渡良瀬川沿岸です。
渡良瀬遊水地へと注ぐ渡良瀬川沿岸には、随所に菜の花の群生地があり、車両通行のできる沿道も存在します。このため、季節と場所、撮影角度などによって、自分の愛車が菜の花畑の中にあるような写真を撮ることもできてしまうのです。
今回は群馬県佐野市立船津川小学校近くの沿岸で撮影しましたが、時期によって適した場所は変わってくると思われますので、周囲を散策したり、佐野市観光協会のホームページを確認したりして、開花状況の確認を行うことをおすすめします。
なお、当然のことですが、撮影を行うにあたってはその場のマナーを守り、ほかの方の迷惑にならないようにしてくださいね。
今回訪れた幸手権現堂桜堤における桜の見ごろは、4月第1週の後半あたりになると思われます。菜の花に関してはもう少し長く見ることができそうですが、両者のコラボを見たい方は、なるべく早めに足を運んでみてくださいね。
- 幸手権現堂桜堤(幸手権現堂堤)
- 埼玉県幸手市内国府間887-3
取材協力:ADIVA株式会社
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