大きなくちばしと鋭い視線で圧倒的な存在感を放つ鳥、ハシビロコウ。その生態は謎に包まれており、実は寿命もよくわかっていません。そんな中、人間でいえば90歳オーバーのご長寿ハシビロコウがいるのをご存知ですか?
今回はハシビロコウを愛してやまないライターのハシビロコが、伊豆シャボテン動物公園にいるハシビロコウ界の重鎮「ビル」に会いに行ってきました。同園の名誉園長でもあるビルの魅力について、愛を込めてご紹介していきます。
名誉園長は日本一長寿のハシビロコウ
1981年に伊豆シャボテン動物公園にやってきたハシビロコウのビル。来日自体は1971年なので、推定年齢は2019年時点で48歳以上といわれています。人間にたとえると、なんと90歳以上!日本一ご長寿でもあるので、敬意をこめて「ビル爺さん」と呼ばれることもあります。
そんなハシビロコウのビル爺さんは、伊豆シャボテン動物公園の第2代どうぶつ名誉園長に任命されています。王冠やマントがこれほど似合う動物はいるでしょうか。ちなみに初代園長はカピバラでした。
園内にある「ビル神社」でご長寿祈願
ハシビロコウの老舗ともいえる伊豆シャボテン動物公園では、随所にハシビロコウへのリスペクトを感じることができます。
その最たるものが、バードパラダイスのロビーにある「ビル神社」。日本一長生きのハシビロコウ・ビル爺さんにあやかって、ご長寿祈願をすることができます。ご利益があるかどうかは信心次第。お賽銭箱や狛犬ならぬ狛ハシビロコウなど、細部までこだわっているので、見ているだけでも楽しくなりますよ。
お参りをしたあとは、ご祭神であるビル爺さんに会いに行く予定だったのですが…それほど簡単にはいきませんでした。
本物のビル爺さんに会えたらラッキー?
神社上部にある「ビルカメラ」では、ビル爺さんの家の様子をモニターしています。この画面にビル爺さんがいるときは、残念ながら本物の姿を目にすることはできません。
実はビル爺さんの家は展示場からは見えにくい位置にあり、中に入ってしまうと外から姿をとらえることができなくなってしまいます。
しばらくカメラ越しに観察を続けたものの、まったく外に出る気配がありません。この日は気温が19度近かったのですが、ビル爺さんにとってはまだまだ寒いようです。焦らず気長に待つしかありません。
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