侘び寂びを楽しむ雨の日に。神秘的な絶景「苔(コケ)」スポット12選

image by: i6k/Shutterstock.com(祇王寺/京都)

2019年も、そろそろ梅雨がやってきます。このシーズンになると雨が続き、じめじめして気分も冴えませんね。でも、そんな梅雨だからこそ映えるものがあります。

それが緑鮮やかな「苔(コケ)」です。雨の中でみるコケは実に美しく、周囲の光景も引き立ててくれます。そこで今回は、日本国内の雨に映える「コケの絶景スポット」をご紹介します。

奥入瀬渓流/青森県

image by:tk312001/Shutterstock.com

青森県十和田市の十和田湖の渓流である「奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)」は、長さ約14km、国指定の特別名勝天然記念物に指定されています。そして美しいコケの名所としても有名です。

渓流は流れが比較的穏やかなため、岩が美しいコケで覆われており、渓流の流れとコケに覆われた岩の光景は幻想的で美しいものとなっています。

憾満ヶ淵/栃木県

image by:Chee Hoong Loh/Shutterstock.com

栃木県日光市の日光連山にある「憾満ヶ淵(かんまんがふち)」には、「化け地蔵」と呼ばれるコケに覆われたお地蔵さんがずらり並んでいます。そのお地蔵さんが並ぶ姿は実に壮観です。

なぜ、「化け地蔵」と呼ばれるかというと、数えるたびにその数が違うからとか。さて、その実のところは…それは、現地に行って自分の目で確かめてみてくださいね。

チャツボミゴケ公園/群馬県

image by:photolibrary

群馬県吾妻郡中之条町の「チャツボミゴケ公園」には、「穴地獄」と呼ばれるコケスポットがあります。もともと鉄鉱石の露天掘りの採鉱場で、この窪みに「チャツボミゴケ」という酸性の強い場所に生すコケが広く自生してます。

この「チャツボミゴケ」とはコケのなかでも珍しい種類で、日本ではここをはじめ数カ所でしか見られません。


等々力渓谷/東京都

image by:ksy9/Shutterstock.com

東京都23区では唯一の自然の渓谷といえる、世田谷区にある「等々力渓谷」は、東京都指定名勝に指定されるほどの景勝地です。


同所では「ヒロハツヤゴケ」、「ケゼニゴケ」、「コツボゴケ」、「ハマキゴケ」といった数多くの種類のコケが自生しています。

杉本寺/神奈川県

image by:photolibrary

神奈川県鎌倉市にある「杉本寺」は、なんと734(天平6)年創建の鎌倉最古のお寺です。同所には本堂へと続くコケに覆われた階段があります。

まさに日本の侘び寂びを感じる風景ですが、残念ながら仁王門の正面にある階段は現在通行禁止になっているため、見学のみとなります。

白駒の池/長野

image by:banzya/Shutterstock.com

標高2,100m以上の湖のなかでは日本最大の天然湖である、長野県佐久穂町の「白駒の池」は、なんと約500種類ともいわれる豊富なコケが生す景勝地です。

湖まで道のりに、長い時を刻んで育ったシラビソやトウヒなどの原生林があり、その地上を深い緑色のコケが覆っています。「コケの森」とも呼ばれて愛される同所は森林浴としてもぴったりで、リフレッシュしたいときに、ぜひ訪れたいスポットですね。

祇王寺/京都府

image by:i6k/Shutterstock.com

京都市右京区にある尼寺である「祇王寺」は、「平家物語」所縁の寺として知られていますが、ここにある「苔の庭」も有名です。苔の寺が多い京都の寺のなかでも、随一の規模と美しさを誇ります。

庭園はよく整備されており、まるで京都ではなく辺境の地の大自然のなかにいるような錯覚を覚えるほどです。


三千院/京都府

image by:Sanga Park/Shutterstock.com

京都市左京区にある天台宗の寺院である有名な「三千院」も、祇王寺に勝るとも劣らないほどの「苔の庭」があります。

庭一面にコケが敷き詰められたそのなかに往生極楽院があり、その光景は見事というほかありません。

西芳寺/京都府

image by:photolibrary

京都府京都市西京区の「西芳寺」は、世界遺産に登録されている名寺で、「苔寺」としても有名です。境内一面を美しいコケが覆っており、その種類はなんと120種以上とか。

3万5000平方メートルの回遊式庭園もあり、国の特別名勝や史跡にも指定されていますよ。

法善寺/大阪府

image by:photolibrary

大阪市中央区難波にある「法善寺」には、なんとコケに覆われた水掛不動尊があります。このお寺は1945年に空襲で焼失しましたが、この水掛不動尊は焼け残りました。

なぜこんなにもコケに覆われているかというと、水をかけると商売が繁盛するといわれているため、水をかけてお願いする人が絶えず、コケが育つにはぴったりな環境になっているからなんだとか。

熊野古道/三重県、和歌山県、奈良県、大阪府

大門坂(和歌山県)image by:Sean Pavone/Shutterstock.com

三重県、和歌山県、奈良県、大阪府に跨る「熊野古道」は、世界遺産にも登録されているほどの景勝地です。なかでも熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の「熊野三山」への参詣道には、いたるところにコケが生しています。

白谷雲水峡/鹿児島県

image by:photolibrary

屋久島といえば大自然が誇る屋久杉で有名ですが、宮之浦川支流白谷川の渓谷である「白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)」も、知る人ぞ知る穴場景勝地として有名です。

屋久島は世界でも有数の雨の多い島であるため、いたるところにコケが生えており、その種類も600種に上ります。

  • image by:i6k/Shutterstock.com(祇王寺/京都)
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
いま読まれてます
TRiP EDiTOR編集部 :TRiP EDiTORは、「旅と人生をもっと楽しく編集できる」をコンセプトに、旅のプロが語りつくす新しい旅行メディアです。