7月7日は、愛し合う織女と牽牛(けんぎゅう・彦星)が、年に1回だけ天の川をわたって会えるという、ロマンチックな伝説の日・七夕です。
ギリシャ神話では、女神ヘラの母乳が天の川になったとされており、それがいまでも継承され、英語圏では「Milky Way(ミルキーウェイ)」と呼ばれています。
夜空に流れる美しい天の川は、昔からさまざまな伝説に彩られ、親しまれているのです。
しかし、日本で天の川が取りざたされる7月7日は、多くの地域で梅雨の時期。雨に遮られ、思うような天の川と出会えない…なんてこともあります。
そこで今回は、見ているだけでも心踊る、日本を含む世界各国の絶景「天の川」スポットをまとめてご紹介します。
目次
デリケート・アーチ/アメリカ ユタ州
アメリカのユタ州にあるアーチーズ国立公園には、奇妙な形をした砂岩や奇岩2,000以上もあります。なかでも、高さ19.5mの「デリケート・アーチ」は、アーチ形の門のような形をした奇石で、同公園のシンボルにもなっています。
このアーチを写真の額に見立てた撮影が人気で、さまざまな時間帯や角度から撮るために多くに人が訪れますが、夜空に輝く天の川とのコントラストは、言葉ではいい表せないほど美しいもの。
思わずカメラに収めたくなるのも納得の、自然が作り上げる絶景です。
マウナケア山/アメリカ ハワイ島
アメリカ・ハワイ諸島の標高4,205mの火山「マウナケア山」は、ハワイ島ある5つの火山のなかの最高峰です。マウナケア山の山頂付近の空気は非常に澄んでいることで知られ、世界の有数の天体観測地として有名です。
そのため、日本のすばる望遠鏡をはじめ、世界各国の天文台が集まった「マウナケア天文台群」があります。
現地で見る天の川はこの世のものとは思えないほど美しく、思わず地元住民がうらやましくなるほど。感動間違いなしの絶景が待っています。
イースター島/チリ
モアイ像で有名なチリの「イースター島」の夜空の美しさも、ほかのスポットに劣らないほど美しいものです。
モアイ像は10世紀には作られ始めて、17世紀まで続けられました。何のために、どのように作られたか未だに謎な部分が多く、さまざまな説が唱えられています。
漆黒の夜空に天の川とモアイ像が浮かび上がる光景は、まさに絶景。モアイ像はこのために作られたのか、と勘違いしてしまいそうなほど美しい光景です。
ディクサム高地/イエメン ソコトラ島
イエメンの世界遺産であるソコトラ島にある「ディクサム高地」には、「なぜこんな形に?」と思わざるを得ないユニークな植動物に目を奪われます。
これは、この島が2,000万年前にゴンドワナ大陸から分離し、独自の進化を遂げた結果だといわれています。なかでも赤い樹液を流す「竜血樹(ドラゴンツリー)」は、キノコのような形状と赤い樹液で有名。
この竜血樹と夜空に輝く天の川のコントラストは、インパクト絶大です。地球上とは思えない、ミステリアスな空間を作り出します。
阿智村/長野県
環境省による全国星空継続観察で「星が最も輝いて見える場所(平成18年)」第1位に認定されたこともある、長野県「阿智村」も、国内で天の川を見るなら外せません。
同村は観光誘致に力を入れており、静寂とその美しい星空を楽しむ「星空ナイトツアー」を毎年開催。
人口6,000人程度の村ながら、一晩で2,000人以上の観光客が訪れることもあるんだとか。
奄美大島/鹿児島県
日本の「奄美大島」は、日本国内の天の川スポットのなかでも、特に美しく見えることで有名です。奄美大島に限らず、南西諸島一帯は海も夜空も美しく、また国内であるためアクセスも良く、人気の天体観測スポットなのです。
県民性か、現地の人たちも親切でフレンドリーな人が多く、地元の人たちとお酒を酌み交わしながら見る天の川は最高ですよ。
もうすぐ七夕がやってきます。この機会に、天の川で織女と牽牛が年に1度の逢瀬を楽しむ姿を想像しながら、きらめく星々を観測する…なんていう、ロマンチックな夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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