秘湯、だけど気軽さが自慢。富山にある混浴の天然洞窟露天風呂

image by Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

朝日町指定天然記念物の石灰華とは

川原沿いにある遊歩道の先に露天風呂がある image by:坂本正敬

天然洞窟露天風呂に入りたい場合は、ホテルの駐車場に車を停め、フロントに出向いて入浴料を500円支払う必要があります。館内のお風呂にも入浴する場合は1,000円です。

貴重品を車のなかに保管したら、ホテルのわきにある遊歩道の入り口から小川の上流を目指してください。途中、落石を避けるために遊歩道が河川敷を迂回(うかい)しています。

周囲に人が歩いていないと、まるで黒澤明の映画『夢』の世界を歩いているような感覚が生まれてきますよ。

川の水流が耳に鳴り続け、川べりには野生のクマのふんも落ちていました。そうした世界を抜けた先にあるお風呂が、天然洞窟露天風呂なのです。

露天風呂の更衣室 image by:坂本正敬

天然洞窟露天風呂は少し高い位置にあるため、遊歩道から見上げても最初は更衣室しか見えません。階段を上ると初めて、左手に朝日町指定天然記念物石灰華が目に留まります。

天然洞窟露天風呂の様子 image by:坂本正敬

岸壁には温泉水の成分である炭酸カルシウムが沈殿してできた灰白色の波状の成分が、何かの宿命的な呪いのように、幅18m、高さ20mの範囲で広がっています。

洞くつの奥行きはそれほどではありません。しかし、その迫力は思わずカメラを向けたくなるほど。時おり姿を見せる利用客は決まってスマホを使って、石灰華の前で記念撮影を行っていました。

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