妖怪といえば、多くの人は故・水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」を連想するのではないでしょうか。しかし、もともと妖怪は古来より日本に伝わるもの。日本全国にはその土地土地の妖怪伝説があります。そうです、日本は妖怪大国なのです。
そこで今回は、日本国内から選りすぐりの「妖怪スポット」をピックアップ。その不思議な魅力に翻弄されてみてはいかがでしょうか。
座敷わらし 菅原別館/岩手県盛岡市
アニメや童話でもう夢いな「座敷わらし」は岩手県に伝わる妖怪で、座敷わらしが現れた家には富が、観た人には幸運がもたらせられるとされています。
実際、岩手県には座敷わらしが現れるという旅館がいくつかありますが、そのなかのひとつである盛岡市の「菅原別館」は、宿泊客が座敷わらしを見たといった話が多くある旅館なのです。
九尾の狐 殺生石/栃木県那須町
栃木県那須町の那須湯本温泉付近にある「殺生石」は、有毒な火山ガスを常に発しており、生き物が近づくと死んでしまうため、このような名前が付けられました。そしてこの殺生石には、九尾の狐にまつわる伝説があります。
平安時代後期に院政を行っていた鳥羽上皇には、玉藻前という寵姫がいました。ところが玉藻前の正体は九尾の狐であり、正体がばれて殺されて石になってしまったのです。そして石になってからも、近づいた生き物を殺してしまう恐ろしい妖怪になったとされています。
河童 牛久沼/茨城県龍ケ崎市
日本の妖怪の代表といえば河童ではないでしょうか。日本全国に河童伝説がありますが、茨城県龍ケ崎市の牛久沼の河童伝説は特に有名です。河童は人を溺れさせたり、尻子玉を抜いたりと、悪いことをするイメージがありますが、ここの河童はそれだけではなく、大好物のキュウリを渡すとお礼に魚をくれたりと、可愛いところがあるのです。
牛久沼の河童伝説は、ほかにもいったん捕まえたものの可哀そうになった人が逃がしてやったところ、お礼に草刈りをしてくれたなど、親しみやすい伝説が多いことも特徴です。
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