弱ペダをここまで再現できるとは。栃木県小山市の「田んぼアート」

絹会場の田んぼアート(弱虫ペダル)

美田会場の田んぼアート(リボンの騎士)
美田会場のスタンプ台

私は埼玉県側から会場を訪れたため、渡良瀬遊水地会場、間々田会場、美田会場、絹会場の順番で回りました。各会場にはスタンプ台が設置されており、スタンプラリーを楽しむこともできます(2019年9月30日まで)。

今年は既に過ぎてしまっていましたが、令和元年7月13日に開かれた田んぼアートの見学イベントでは、スタンプラリー達成者に粗品が貰えたそう。2020年は、事前に日程を把握してチャレンジしてみたいですね。

絹会場の田んぼアート(弱虫ペダル)
巻島先輩
小野田君
絹会場のスタンプ台

おやま田んぼアートオフィシャルサイトでは、田んぼアートが出来るまでの流れや苦労なども紹介されているので、そうした情報に目を通しておくと、より一層田んぼアートを楽しむことができるかもしれません。

その苦労話のひとつに、田んぼアートの絵柄を実際の田んぼに反映させる際の崩し(変換)についてのお話がありました。

渡良瀬遊水地会場の田んぼアートの変換形態

田んぼアートは真上から見るのではなく、斜めから見る絵であるため、遠く(絵でいうと上側)になればなるほど、横方向、縦方向の広がりをつけた遠近法的な描画が必要となるんだとか。

しかし2011年の開催当初はそうした変換ができるソフトや手法を知らなかったため、各座標を手計算で遠近化したそうです。無数にわたる点の座標を逐一計算するのは、大変な労力だったと思います。

今回使用したスタンプカード。各会場の大まかな位置も掲載されています

田んぼアートは、絵が見やすいように田んぼの脇に高台がある場所が会場として選ばれることが多いようですが、今回訪れた会場の高台と田んぼの位置関係はそれぞれ別々なので、各会場毎に適した変換が必要なのだろうなとも感じました。

絹会場の田んぼアートの変換形態。絹会場の変換形態と比べると、変換度合が大きい事がわかりますね

なかでも絹会場は見学場所と田んぼとの高低差が少ないため、ほかの会場に比べて大きな変換(崩し)が必要なのだなと見ながら考えてしまいました。

その変換は圧巻で、少し角度を変えて見ると描かれているものが何であるのかわからなくなってしまうほど。

絹会場の田んぼアートをズレた場所から見た様子

こうした裏事情やトリックアート的な側面からも田んぼアートを見てみるのも楽しさのひとつになるのではないでしょうか。

なお、渡良瀬遊水地会場と絹会場にはトイレや休憩場所がありますが、間々田会場と美田会場にはトイレ等の施設が無かったため、訪れる際にはその点も頭の片隅に置いておくことをおすすめします。

夏の間は青々とした穂が風にそよぐ様子も美しく、自然の力強さも楽しめる小山市の田んぼアート。都内から少し足を伸ばして、見学に訪れてみてはいかがでしょうか。

  • image by:梅原慎治
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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