古き良き歴史の面影をのこす「城下町」。お城はもちろんのこと、時代を作り上げてきたその土地ならではの趣を感じることができますよね。
全国各地には、文化の発展の歴史がのこる城下町が点在しており、色褪せない風情を感じることができます。
そこで今回は、西日本の城下町のなかからお城に負けない魅力あるスポットを集めてみました。
目次
- 1郡上八幡/岐阜県郡上市
- 2松阪/三重県松阪市
- 3近江八幡/滋賀県近江八幡市
- 4出石/兵庫県豊岡市
- 5松江/島根県松江市
- 6津和野/島根県津和野町
- 7萩/山口県萩市
- 8臼杵/大分県臼杵市
- 9飫肥/宮崎県日南市
郡上八幡/岐阜県郡上市
1559(永禄2)年、美濃の豪族・遠藤盛数(えんどうもりかず)が八幡山に砦を築いたのが八幡城の始まりです。江戸時代に入ると城下町の八幡町が整備されました。
当時の町並みは残っており、庶民の町だった「職人町」や「鍛冶屋町」には、間口の狭い職人の家から大きな商家までが並んでいます。
町割りに沿って流れる水路も江戸時代につくられたものです。武士の町に残る「柳町」は中級から下級の武士が住んだ場所で、足軽長屋がそのままの姿をとどめています。
松阪/三重県松阪市
戦国時代末期の武将・蒲生氏郷(がもううじさと)が1588(天正16)年に松阪城を築きました。
江戸時代に入ると、松阪は紀州藩の領地となり城を警護する紀州藩士が置かれましたが、彼らが住んだ「御城番(ごじょうばん)屋敷」はいまも残されています。
阪内川の近くにある「旧小津清左衛門家」や「旧長谷川治郎兵衛家」は、江戸時代の松阪が商業の地として栄えたことをしのばせ、江戸時代の有名な国学者である本居宣長(もとおりのりなが)の住まいだった「鈴屋」も見どころです。
近江八幡/滋賀県近江八幡市
豊臣秀吉の甥の豊臣秀次が1585(天正13)年に築いた八幡城。城は廃城になりましたが、このときにつくられた八幡堀が残ってます。
琵琶湖と近江八幡を結ぶ八幡堀は、江戸時代には琵琶湖水運の要となり、八幡商人の繁栄を支えました。いまも残る「旧西川家住宅」や「旧伴家住宅」から、その面影が見て取れます。
ちなみに旧西川家住宅と旧伴家住宅、そして市立郷土資料館、歴史民俗資料館は共通入場券で見学が可能です。
出石/兵庫県豊岡市
1604(慶長9)年に小出吉秀が築いた出石城がありました。上級武士の住まいが「出石家老屋敷」として残っており、土塀や長屋門が格の高さを現しています。
敵の襲撃に備えた「隠し2階」もあり、武士の覚悟がうかがえます。現在は大名行列の道具が展示される資料館です。
1871(明治4)年に建てられた時計台の「辰鼓楼」、1887(明治20)年に郡役所として建てられ現在は資料館になっている「出石明治館」、明治時代の生糸商人の住まいを使った「出石史料館」など、当時のノスタルジーをそのまま感じさせてくれるスポットが満載です。
Page: 1 2