江戸の古き良き趣を感じる絶景散歩。西日本の美しき「城下町」9選

松江/島根県松江市

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松江城は1611(慶長16)年に築かれました。松江城の北側の堀端は「塩見縄手」と呼ばれ、松江藩中老塩見家の屋敷が残っています。

この屋敷の近くにも武家屋敷が残っていますが、そこは『怪談』で有名な小泉八雲が住んでいたところで、現在は「小泉八雲記念館」になっています。

また、城の東側にある「松江歴史館」は武家屋敷をイメージした外観で、松江城主だった松平家ゆかりの品を展示しているのが特徴です。

津和野/島根県津和野町

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山陰の小京都と呼ばれる津和野は、江戸時代は津和野藩亀井家の城下町でした。

津和野駅の南には「町人町」、その先には「殿町」があります。殿町には津和野藩筆頭家老だった多胡家の屋敷の表門や、津和野藩校の養老館跡が残されており、整然かつ格式の高さに心奪われます。

養老館跡の向かいにある津和野町役場は、その重厚な外観が示すように1919(大正8)年の歴史ある建造。レトロ感満点、フォトジェニックな建物ですが、正真正銘の現役のお役所です。

また津和野駅から南に約1.5kmほどのところに、明治の文豪・森鴎外の旧宅があり、文学ファンにとってもたまらないスポットとして人気を集めています。

萩/山口県萩市

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長州藩毛利家の城下町です。1604(慶長9)年に毛利輝元が築いた萩城があり、城の東南部に広がるこの城下町は世界遺産に登録されています。

旧久保田家住宅」や国指定重要文化財の「菊屋家住宅」などの商家や、白壁となまこ壁が続く菊屋横町は、まさに江戸時代の風景そのもの。


幕末の快男児として有名な高杉晋作の生地もこの地にあります。着物をレンタルできるカフェも近くにありますので、着物姿で散策するのも趣を感じられるかもしれませんね。


臼杵/大分県臼杵市

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戦国時代は大友家、江戸時代は稲葉家の城下町でした。臼杵城の西側にある「二王座歴史の道」は、白壁の武家屋敷、お寺、蔵といった昔ながらの建物が石畳の道の上に並んでいて風情もたっぷり。

特に、無料休憩所になっている「旧真光寺」の2階から、雨の日にここを眺めると、濡れた石畳が黒く光って息を飲むような美しい景色になるとか。

またこの道の北側にある「稲葉家下屋敷」は、1902(明治35)年に建てられたものですが、書院造りの奥座敷などがある和風建築で国の有形文化財に指定されています。

飫肥/宮崎県日南市

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江戸時代は伊東家の城下町でした。江戸時代の面影を残すものとしては、飫肥城跡の東側に「旧藩校振徳堂」や、武家屋敷だった「旧伊東伝左衛門家」が有名です。

飫肥城跡の南側にある「豫章館(よしょうかん)」も、武家屋敷の典型的な様式を備えており、特に庭園の見事さは九州有数といわれています。

豫章館からさらに南に向かうと商店街があり、そこはかつて商人町として栄えていました。ここにある「商家資料館」は、江戸時代に山林事業で巨利を得た山本五兵衛が建てた建物を改修したもの。江戸時代の商家や商人が使っていた道具が展示されています。

かつて江戸時代は「士農工商」という身分制度があり、城下町も身分ごとに住む場所が違い、住む家も違っていました。そのことを頭に置いて城下町を歩くと、江戸時代の姿が見えてくるかもしれませんね。

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本業は某百貨店などのグルメ系イベント企画。日本全国をめぐりすぎて詳しくなってしまったため、紙・Webなど幅広くグルメ・旅行ライターをやっています。

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