私たちにとって身近な乳製品のひとつといえるチーズ。その種類や味に詳しいグルメな方は多くいますが、人類がどれくらい前からチーズを口にするようになったのかをご存じの方少ないかもしれません。
その歴史は非常に古く、紀元前4000年ごろに描かれたとされる古代エジプトの壁画には、すでにチーズの製造方法が示されていたといわれています。また、インドの仏典である涅槃経(ねはんぎょう)に牛の乳から作られる最上の味のものとして示されている「醍醐」がチーズであるともいわれているのです。
そんな古い歴史を持つチーズに関して、楽天株式会社が47都道府県の10代から80代の男女4,700名を対象として調査を行いました。意外な県民性やお酒のお供にしたい組み合わせまで見えてくるランキングや傾向について、さっそくご紹介します。
好きな乳製品ランキング
“好きな乳製品”(複数回答可)についての調査結果では、以下のランキングになりました。
- 第1位 チーズ(71.7%)
- 第2位 ヨーグルト(70%)
- 第3位 牛乳(54.9%)
- 第4位 バター(52.1%)
- 第5位 生クリーム(46.9%)
実に7割以上の人が、好きな乳製品についてチーズやヨーグルトといった発酵食品をあげていることから、乳酸菌による発酵で得られる旨み成分が、人を引き付ける要素のひとつであると仮定することができますね。
ちなみに回答数1位のチーズと4位のバターとでは、製品としての見た目は似ていますが発酵と遠心分離というように、その製造方法が異なります。
チーズ、実際にどれくらい食べているの?
今回の調査では、過半数(52%)の方が週に1回以上チーズを食べるという結果がわかりました。頻度としての割合では、月に1回以下(それ以下の頻度)が最も多く(22.7%)なっています。
さらに週に1回以上のチーズを食べると回答した方のなかでの割合では、週に“4回食べる”、“5回食べる”、“6回食べる”という人の割合に、それぞれ2倍以上の差をつけて“毎日食べる”という方が多い(8.2%)という結果となっています。
チーズが好きな人が多い都道府県ランキング
チーズが好きという人の割合を都道府県別に調査したところ、最もチーズ好きな人が多かったのは、新潟県でした。都道府県別のチーズ好きランキングベスト3は、次の通り。
- 第1位 新潟県(68%)
- 第2位 秋田県(64%)
- 第3位 山口県(62%)
米どころの新潟県、秋田県はもちろん、山口県も獺祭(だっさい)など、チーズと同じ発酵食品である日本酒の酒蔵がある事でも有名です。こうした一致は、日本酒とチーズの相性の良さも一役かっているのかもしれませんね。
ちなみに今回の調査は、チーズに関し「好き」、「どちらかというと好き」、「どちらかというと嫌い」、「嫌い」の4択で行ったところ、全体として半数以上の方がチーズを“好き”だと答えたそうです。
さらに、「どちらかというと好き」までを含めると、約9割の方がチーズ好きであるという結果となっています。
日本人の舌には日本のチーズが良くなじむ?
チーズが“好き”と答えた方に、「国産」と「外国産」、どちらのチーズが好きかを聞いたところ、85.9%以上の方が「国産」と回答。なんと、チーズの本場のイメージがある「外国産」と回答したのはわずか14.1%と意外な数字に。
この数字の理由については、好きなチーズの種類の順位から推察できます。ちなみに、好きなチーズの種類ベスト3は以下の通り。
- 第1位 プロセスチーズ(25.7%)
- 第2位 カマンベールチーズ(21%)
- 第3位 モッツァレラチーズ(17.5%)
プロセスチーズはさまざまなナチュラルチーズや添加剤などを混ぜ合わせてつくられたチーズで、ヨーロッパ等で主流とされているチーズ(ナチュラルチーズ)とは異なり、古くから日本で親しまれてきた、日本のチーズフードといえる品です。
日本のプロセスチーズは、ヨーロッパ等のナチュラルチーズと比べると、癖や匂いが少なく、日本人の味覚に合うのかもしれませんね。
また都道府県別では、山形県、富山県、山口県、愛知県においては、「プロセスチーズ」よりも「カマンベールチーズ」の方が人気が高い結果が出ています。
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