群馬県の南東部にある「大泉町(おおいずみまち)」は、とても特異な町です。人口約4万人のこの町は、通称「群馬のブラジル」ともいわれ、外国人(日系人含む)比率が20%近くになります。
ブラジルのほかにも南米、アジア諸国から来た外国人が多く住んでおり、日本では珍しい多民族地域です。
そのため町には、各国の地元料理を提供する店がたくさん。そんな多国籍料理の数々を堪能してきましたので、ご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
なぜ、外国人は大泉町に集う?
そもそも、どうして大泉町には外国人が多く住み始めたのでしょうか。それは、大泉町に工業製品を製造する工場が多くあることが理由のひとつ。有名企業ではパナソニック、SUBARU、凸版印刷、雪印、味の素冷凍食品などがあります。
また、隣町の太田市もSUBARUの「企業城下町」として、関連企業の工場が多く点在しているのが特徴です。
人手不足に悩む町は、積極的に外国人労働者を誘致して町の産業を活性化。現在では、製造品出荷額は郡部にも関わらず、県内第4位まで上り詰めました。そんな大泉町の国籍別外国人の人口は下記のとおりです。
ブラジル人が4,391人(56.73%)、ペルー人が1,006人(13.00%)、ネパール人が636人(8.22%)、フィリピン人が250人(3.23%)など。
一番多いのはブラジルをはじめとする南米系、その次がアジア各国です。南米は日系人も数多く混ざっていますが、近年はネパールなどからもやってくる人が増えているようです。
大泉町で堪能できる多国籍料理店
レストランブラジル/ブラジル料理
テレビドラマ『孤高のグルメ』でも取りあげられた、ブラジル料理の名店です。ブラジルカラーの黄色の外観が特徴的で、こだわり抜いた伝統的なブラジルの家庭料理を堪能することできます。
家庭料理が中心なだけあって煮込み料理も本格的です。オススメは「フェイジョアーダ」という黒豆を煮込んだ料理。なかには牛肉、豚肉、ソーセージ、ベーコンなどが入っており、見た目はシチューといった感じです。
シチューとお吸いものを合わせたような味で、とても日本人好み。ライスにかけてもおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。
- レストランブラジル
- 群馬県邑楽郡大泉町西小泉5-5-3
- 定休日:水曜日
- 公式サイト
Ayllus Restaurant(アイユスレストラン)/ペルー料理
大泉町で2番目に人口の多いペルー料理のレストランです。
何件かあるペルー料理店のなかでも本格的といわれる同店。オーナーはペルー人で、にこやかに出迎えてくれます。
ここのオススメは「comida peruana」という料理です。ペルー風ピラフといった感じで、ほかにもホックホクの揚げものなどもついてきてボリューム満点。
適度な味つけでしつこくないので、量の割にはペロリと食べ切ることができます。ほかにも「インカコーラ」と呼ばれるペルー風のコーラも大変美味しいのでおすすめです。
- Ayllus Restaurant(アイユスレストラン)
- 群馬県邑楽郡大泉町坂田 7-5-25
- 定休日:月曜日
ニルタ/ネパール料理
地元のネパール人が集う、ネパール料理のレストランです。香辛料のきいたカレー中心のメニューがたくさん。
ちなみに紅茶もついてきますが、もともと砂糖がたくさん入っているのが特徴です。
こちらのオススメは、店長自慢の味「ライス&ダル&チキン」です。ダルはネパール風にサラッと仕上がっており、なかに入っているグリーンピースや里芋との相性も良く、ライスに抜群に合う味わい。
ただし多少辛いので苦手な人は、注文する前に辛さをおさえてもらうようお願いしておきましょう。
- ニルタ
- 群馬県邑楽郡大泉町西小泉5-5-7
大泉町は関東有数の多国籍地域で、さまざまな国の料理を味わうことができます。今回紹介した料理以外にもインドネシア料理、インド料理なども体験でき、何度でも足を運びたくなる場所です。
なかなか海外へ出かけることができない状況が続きますが、ぜひ大泉町で食の国際化を体験してみてはいかがでしょうか。
- image by:Haru
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