作るのも食べるのも簡単。手作り呪縛から解かれる、スイス「朝食」レシピ

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日本の朝食といえば、ご飯にお味噌汁とちょっとした総菜や、パンに目玉焼きといったものが食卓に上がるのではないでしょうか。SNSなどをのぞいてみると、野菜やたんぱく質などバランスの良い食事が朝から食卓に並んでいるのを見てビックリ。

そういえば、日本の実家に帰ったときは朝からサラダや目玉焼き、焼き魚などが食卓に上がっています。

スイスの朝食と聞くと、新鮮なミルクにいろんな種類のチーズを思い浮かべる人もいれば、ヤギのミルクと黒パンにトロリと溶かしたチーズを乗せた「ハイジの朝食」を思い浮かべる人もいるかもしれません。

しかし、私の周りで朝食といえば、朝からいろんな種類のチーズを食べたり、溶かしたチーズを食べる人はあまり聞いたことがないのです。

寝る前にミルクに浸すだけ。手軽に食べられるスイスの朝食

わが家では、週末の朝はパンケーキやワッフルを焼いたり、パンと数種類のチーズを出したりと、少しだけ手間をかけた朝食をいただくものの、平日の朝食はフルーツやヨーグルト、またはシリアル類が主。

朝は一家そろって食欲がわかないのと、簡単で手早くいただけるものを用意するといった感じです。

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スイスの朝食で代表的なものはシリアル類。スイスのスーパーではシリアル類の種類がとても豊富なんです。

チョコ・ベリー・イチジクなどのシリアル類 image by:ojo

わが家のシリアルも…。

しかし、スイスで伝統的なシリアルは「ビルヒャーミューズリー」といわれるものなんです。これを考案したのは、スイス人医師のビルヒャー・ベンナー博士。健康な体づくりには栄養からということで、1900年代に考案されたそう。


オーツの押し麦など数種の穀物、ナッツ類、ドライフルーツなどを混ぜ合わせて作られた、食物繊維や栄養価が高いこのシリアル。

もともとのレシピは、水でオートミールをふやかし、レモン汁、すり下ろしたリンゴ、コンデンスミルク、ナッツ類を加えて作るそうですが、いまではこの作り方はあまりされていないようです。

前夜にミルクなどでふやかしておく作り方が多く、わが家でもミルクに浸しておき、翌朝、ヨーグルトや果物と混ぜていただいたりしています。

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ネットで調べたビルヒャーミューズリーの作り方を見つけたので、私も挑戦してみました。

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穀物にあらかじめドライフルーツやナッツ類が混ざっているビルヒャーミューズリー。容器に100gほど入れて…。ちなみに「小鳥のエサ」といわれることもあるそうです。確かに。

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ビルヒャーミューズリーにひたひたより少なめのオレンジジュースと、全体に行きわたる量のヨーグルトを投入してかき混ぜて…翌朝。

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ふやけています。これでひとり分くらいでしょうか。

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ここに、私はヨーグルトとイチゴを追加しました。

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できあがり。通常、わが家のビルヒャーミューズリーにはオレンジジュースを入れずにミルクでふやかしますが、スイス人の夫にも好評でした。

グラノーラとよく似ているけれど、何が違うの?」 と思われるかもしれません。入っているものはほぼ同じですが、グラノーラはハチミツやメープルシロップなどの糖類と油を使ってオーブンで焼き上げるもの。

その点、ビルヒャーミューズリーは糖類や油分の追加をしていないので、糖分や油分を気にするかたにはこちらの方が良いかもしれません。

パン&ケーキショップに売られているビルヒャーミューズリー(左下のカップ) image by:ojo

食物繊維が豊富なビルヒャーミューズリーは、カフェやレストランのブランチセットについていたり、パン屋でも売られているほどポピュラーな軽食なのです。

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