大きく日本海に面し、海と山の恵みが豊富で、観光地としても人気が高い石川県ですが、日本屈指の温泉県でもあります。
なかでも金沢から南に属す「加賀の國」と呼ばれるエリアは、知られざる名温泉の宝庫です。
今回は、加賀市・小松市・能美市・川北町・白山市・野々市市からなる「加賀の國」エリアの温泉郷について、近隣スポットやグルメとあわせ、6カ所を厳選してご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
1400年を超える歴史を持つ温泉や、肌が絹へと生まれ変わる温泉まで
片山津温泉
1カ所目は、北陸を代表する温泉郷「加賀温泉郷」にある加賀四湯のひとつ、「片山津温泉」です。江戸時代に発見され明治から温泉地として発展したこの地では、日本三霊山や日本百名山に名を連ね、古くより霊峰として崇められている白山を臨むことができます。
毎分400Lが湧き出す源泉は、神経痛から関節痛、冷え性などにも効果が高いとされる、保温効果に優れたナトリウム・カルシウム塩化物泉。
宿泊もリゾート型のホテルから旅館までそろい、眼前には大きな柴山潟の湖畔も眺められる、ゆったりとした温泉ステイを満喫できます。
片山津温泉の守護寺である「愛染寺」は、カップルにうれしい縁結びのお寺。「愛染明王」が祀られ、キュートなハートの絵馬「一心絵馬」が名物です。
ハートに願いを書き込み、ぴったりと合う穴を持つ絵馬と組み合わせる「はめ込み式絵馬」ができるのは、日本でここだけ。
- スポット詳細記事
- >>>もうハートは離れない。きっと思いが伝わる「愛染寺」縁結びの絵馬
石川県の名物のひとつであるかぼちゃをフィーチャーした「かぼちゃビル」も、ぜひ立ち寄りたい名所。かぼちゃをさまざまにアレンジし、イタリア料理からカフェ、ケーキ、居酒屋までユニークな4店舗がそろい、どこに入ろうか迷ってしまいますね。
山中温泉
2カ所目は、1カ所目と同じく加賀温泉郷にある加賀四湯のひとつ、「山中温泉」です。江戸時代の著名な詩人・松尾芭蕉も訪れ絶賛したという、日本三大名湯に数えられる名湯であり、その歴史は1300年にもおよびます。
源泉からは毎分773Lが湧き出し、泉質は神経痛や関節痛などの痛みから、動脈硬化や切り傷などの外傷にも効果が期待できるカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉。
「山中」という名前の通り雄大な山に囲まれ、美しい自然の景観とともに温泉を堪能することができます。
- スポット詳細記事
- >>>松尾芭蕉も愛した加賀の名湯。渓谷美に心奪われる「山中温泉」
お宿から浴衣で散策に訪れる人もいる「ゆげ街道」には、お食事処やカフェ、お土産にぴったりなギャラリーなど、山中温泉の魅力を発掘できるお店がズラリ。
なかでも、安土桃山時代から伝承される「山中漆器」や、世界中にファンを持つ色絵磁器「九谷焼」は絶対にチェックしたい逸品です。
国の天然記念物に指定されている御神木「栢野大杉」を見ることができる「菅原神社」も、ぜひ立ち寄りたいパワースポット。
幹の周囲は11m、高さは54m、そして樹齢は約2300年にもなる巨木は圧巻の一言です。
山代温泉
3カ所目は、1300年以上前に発見されたという北陸随一の古湯「山代温泉」です。毎分1,450Lが湧出する源泉は弱アルカリ性の硫酸塩泉・単純温泉で、その効能を求め、戦国時代にはあの明智光秀も訪れたという伝承が残されています。
街にはお宿以外にも2つの公衆浴場「総湯」と「古総湯」があり、趣のある木造の外観が景色に風流な魅力をプラスしています。
特に、明治時代の文化を再現した「体験型温泉博物館」となっている古総湯は見逃せないスポット。
日本と西洋の文化が一層ミックスされ始めた明治時代らしく、内装は色彩豊かなステンドグラスの窓が印象的。
随所に当時のものをそのまま蘇らせた九谷焼のタイルが使われていたり、シャワーやカランがなかったりと、まるでタイムスリップしたような湯浴み体験をすることができます。
近くには美味しいお店が軒を連ねる山代温泉ですが、なかでも甘味処「はづちを茶店」は人気のスポットです。
古民家の風情が抜群な店内で食べる絶品のパフェやプリン、ソフトクリームなどはたまらないおいしさ。囲炉裏のようなテーブルなどもあり、写真映えも抜群です。
Page: 1 2