宇治の守り神さまを幸せな方向へと導いたとされる宇治のシンボル「みかえり兎」のご利益をいただくべく、宇治の2大スポットを訪ねました。両社ともに乙女心くすぐる“うさぎ”モチーフの授与品が目白押し!平安貴族も愛した風光明媚かつ神秘的なロケーションにも癒されます。
菟(うさぎ)道と書いて「うじ」と読む
約1700年前、河内の国からこの地へと向かう際、道に迷った菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)の前に一羽の兎が現れ、何度も振り返り安住の地へと先導した伝説により「みかえり兎」と言われるようになったそう。かつては菟道と書いて「うじ」と読んでいました。
1700年の歴史を誇る!宇治の産土神「宇治神社」の起源とは?
宇治公園から朝霧橋を渡った先に、宇治神社の赤い鳥居があります。隣接する宇治上神社は明治時代に宇治神社から分離したもので、元は一体でした。現在でも宇治上神社へと続く参道に宇治神社と刻まれた石碑(下の写真)が立ち、境内の一部であった名残を感じることができます。
宇治神社のご祭神は応神天皇の皇子・菟道稚郎子命。この辺りは、応神天皇の離宮があった場所とされており、宇治神社のある場所が菟道稚郎子命の宮居跡と伝えられています。
今でこそ、長男相続説が一般的になっていますが、古代の慣例では、なるべく若いものを後継者にすることで活躍期間が長くなり、それゆえ国が繁栄すると考えられていました。
一方、菟道稚郎子命が熱心に学んでいた儒教の教えでは長男相続説を唱えるため、第一皇子、のちに仁徳天皇となる大鷦鷯尊(おおさざきのみこと)と、末の皇子だった菟道稚郎子命が皇位の譲り合いに。
もつれあった末に、兄君を天皇に就かせるために菟道稚郎子命はこの地で自害します。嘆き悲しんだ仁徳天皇が弟君・菟道稚郎子命の御神霊を祀ったのが宇治神社のはじまりと伝わります。
宇治で密かなブームに!「うさぎさん巡り」
正しい道、幸せの場所(良縁)へと導いてくれる「みかえり兎」のご利益を求めて、多くの参拝者が訪れます。「うさぎさん巡り」とは、本殿のまわりを時計まわりに3周する間に、3つあるうさぎの置物に巡り合えたら願い事が叶うというもの。
まずは社務所で「うさぎ絵馬(500円)」(写真左)を授与してもらいましょう。しっかりと絵馬にお願いごとを書いて、本殿のお賽銭箱前へ。白い「みかえり兎」(写真右)が出迎えてくれています。このうさぎと同じものが1つと、等身大のうさぎの置物があと2つ。探しましょう!
毎月1日のみお出迎えしてくれるのがブロンズのみかえり兎。うさぎさん探しに全集中するとともに、祈念しながら歩きます。最後に、本殿横の絵馬堂へ絵馬を奉納して終了です!
どうしても3つのうさぎを見つけられない場合は神社のかたが教えてくれるそうなので安心してくださいね。
宇治神社の授与品!お守り・御朱印・おみくじ紹介
「みかえり兎」おみくじ(500円)。うさぎの中におみくじが入っています。顔の絵付けは一つひとつ手描きなので目の表情が微妙に違います。置物にも。
(写真上段)1年の無事、安全を願って「うさぎ御守(各500円)」。(写真下段)菟道稚郎子命は学問の神様として信仰されています。「合格守(各500円)」。
写真左上から時計回りにご紹介します。
- (左上)うさぎさん巡り用のみかえりうさぎ絵馬(500円)、本殿で祈祷してもらえるみちびきうさぎ絵馬(1,000円)。
- (右上)下の御朱印は御朱印帳に書いてもらえるもの(300円)、上2体は書置きタイプ。左はご祭神名入り、右はうさぎのフォルムをした珍しい御朱印です。
- (右下)みかえり兎の箔押し入り、宇治茶をイメージした濃いグリーンの御朱印帳(2,000円)。
- (左下)うさぎが飛び交うデザインが愛らしい御朱印帳は計4色展開(各1,500円)。
■■INFORMATION■■
宇治神社
0774-21-3041
京都府宇治市宇治山田1
境内自由(祈祷、授与品は16:00まで受付※季節により変動、要問合せ)
京阪「宇治駅」から徒歩5分、JR「宇治駅」から徒歩10分
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