「草津いいとこ、一度はおいで♪」のフレーズで知られる、群馬県の「草津温泉」。発見はなんと古墳時代にも遡るといわれる古湯で、室町時代にはすでに霊湯としてその名を広く知られていました。
江戸時代の温泉番付では、西の有馬と並んで東の大関(当時の最高位です!)に格付けされるほどの人気で、八代将軍である徳川吉宗が草津の湯を江戸城に運ばせて入浴したという逸話まであります。
その圧倒的な存在感はいまも変わらず、恋以外の病はすべて治すとまでいわれるこの湯の魅力についてはこれまでもさんざん語られてきています。
そこで今回は、日本各地の秘湯から定番まで暇さえあればめぐり歩くことが楽しみな、自称「温泉マニア」である私の草津温泉の楽しみ方を紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
日本一!毎分32,300リットル以上の湯量を源泉掛け流し、外湯めぐりで楽しむ
私にとっての草津の楽しさは、なんといっても6つもの源泉があること。さらにその源泉を楽しめる観光客にも開放された共同浴場があることの2点です。
共同浴場を利用できる温泉は草津のほかにももちろんありますが、草津のいいところはすべてが温泉街の中でコンパクトに完結しているところ。
泉質の豊富さでは箱根や別府なんかも有名ですが、かなり広範囲にわたるので歩くのはもちろん、一泊の滞在で全部をまわるのも厳しいもの。
それに比べると、草津は温泉街自体がほどよい大きさ。小さ過ぎず、かといって大き過ぎずそこそこのサイズ感で、あちらの湯、こちらの湯につかりながら歩いて散策するのにちょうどいいんです!
ということでまずは6つの源泉をご紹介。
最初はあの有名な「湯畑源泉」。ご存じのとおり、草津温泉の中心にある草津のシンボルとも言うべき存在ですね。
そして、湯畑の目の前に「白旗の湯」として共同浴場がある「白旗源泉」。草津で最も古いとされる白濁の匂い立つようなにごり湯です。
温泉街の西に位置する「西の河原公園」内から湧き出る湯は、無色透明の「西の河原源泉」。
草津の湯はすべて強酸性ですが、その中でもダントツを誇るのがPH1.7の「万代鉱(ばんだいこう)源泉」で、入ると肌にピリリとした刺激を感じるほどの強酸性です。
古くから眼病に効果があるとされるのは「地蔵源泉」。湧出量は一番少ないそうですが、共同浴場「地蔵湯」とその周辺の宿で入ることができます。
そして、一般の宿には供給されていず共同浴場「煮川の湯」と日帰り温泉施設「大滝の湯」の2カ所だけで入ることができるのが「煮川源泉」です。