以前、台湾人の友人から「日本人は皆スキニーで(やせていて)、モノトーンのユニクロの服を着ているよね」といわれたことがあります。
もちろん「日本人」とひとくくりにはできませんが、筆者自身もちょっとというか、かなり当てはまる部分がありました。
ほかにも海外で出会った外国人に「日本人て○○だよね」といわれ、「いやいや、それはかなり誤解です」と笑ってしまう瞬間も少なくありません。
例えば、皆さんも「日本人は綺麗好き」や「日本人はシャイ」など、海外からのイメージを聞いたこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は日本の風景からお風呂事情まで、「外国人のみなさんが誤解しているかもしれない日本や日本人のイメージ」についてご紹介していきます。
1. 日本は、どこに行っても美しいの?
ここ数年に顕著な話ですが、新型コロナウイルス感染症の拡大前、海外で会う外国人に「日本に行きたい」といわれたことが何度かあります。
コロナ禍以前は、日本を訪れる外国人の数は右肩上がり。確実にここ数年は、世界の人たちの日本に対する関心の高まりを感じていました。
例えば、数年前に取材で訪れたカナダのモントリオールでも、街外れのクラブから市の中心部にあるホテルまで乗ったタクシーの中でこんな話になったことを覚えています。
とある現地の公的な映像ライブラリーで働く立場のある女性が「次に海外に行くとなれば、絶対に日本」といっていたのです。さらに「日本は何もかもが美しくて魅力的だ」と、比ゆ表現じゃなく本当に目をキラキラさせながら語っていました。
もちろん、美しさの基準は人それぞれですから、公平にジャッジすることは難しいでしょう。しかし、カナダ人女性のいった「どこへ行っても美しい」というイメージは、少しばかり誤解も含まれているかもしれません。
自虐史観ではなく、日本は何もかもが美しくて魅力的なわけではありません。場所によって魅力は異なりますし、むしろ街並みや自然の雄大さに関しては、カナダのほうが美しいといえる場合もあるでしょう。
文化の蓄積では圧倒的に日本の方が長い歴史があります。しかしながら日本の風景は、明治維新を経て、さらには第二次世界大戦の戦後に焼け野原になってから、何度も街並みが激変してきました。
ただ、日本に訪れる外国人が増え、SNSを中心に口コミが広がるなかで、これ以上ないアングルから「映える」写真を見て「日本=あらゆる場所が美しい」とイメージを持っている人も多いのかもしれません。