韓国人が「お茶碗を持たない」理由が超シンプル
赤池：小さいときに親から教えられたことといえば、「お茶碗は必ず持って、テーブルに肘を付かずにご飯を食べなさい」ですね。
王：基本的には同じかな。中国ではお皿を持ち上げることはダメなんだけど、ご飯が入っているお茶碗だけは持ち上げてオッケー。
赤池：うちの家だけかもしれないですけど、大皿は持たないけど小鉢程度なら、持って食べないと怒られてましたね（笑）
ユナ：韓国では、お皿は持たないかなぁ。
赤池：たしかに韓国ドラマとかを観ていると、手を膝の上に置いてお皿を持たずに食べていますよね。なんで持たないんですか？
ユナ：理由はめっちゃシンプルなんだけどね。お茶碗が熱いんだよ。だから持たない。
赤池：どういうことですか？
ユナ：韓国の食事シーンで、銀色の食器を使ってるの見たことない？
王：あ、見たことある。お茶碗というより、蓋のついた銀の食器だよね。
ユナ：そうそう。あれってステンレスだから熱くて持てないのよ。マジで熱い。
赤池：たしかに、韓国料理屋さんで白ごはんが提供されるとき、だいたい銀色の食器ですね。持って食べようと思っても、めちゃめちゃ熱いから、どうやって食べるか悩んだことあります。
王：なるべく持とうと思うんだけど、無理なんだよね（笑）
ユナ：いまでは銀のステンレス以外のお皿もあるけど、昔の名残で、お茶碗は持たずに食べるっていうのが浸透してるんだよね。
赤池：これは日本ではマナー違反かもしれないけど、韓国では当たり前っていうことですね。
ユナ：そう。だって熱いからね。
王：みんな持たないから、それが食べ方の作法だと思ってた。なんか「熱いから持たない」って理由が面白いよね（笑）
赤池：ちなみに、韓国料理ではスプーンでご飯を食べることが多い気がするんですが、なぜですか？
ユナ：韓国料理を食べるとき見たことがあると思うんだけど、スプーンとお箸の両方があるでしょ。お箸はおかずを取るときに使う用なんだよ。
赤池：あ！そうなんですね。初めて知りました。
ユナ：あとスープと一緒にご飯を食べることが多いから、そのままスプーンを使ってる。ちなみに私はプロだから、フライドチキンを食べるときも手袋をせずにお箸で食べるもん（笑）
王：フライドチキンをお箸で食べるのは玄人。
ユナ：小さいときは、スプーンでご飯をすくったら、その上にお母さんがお箸でおかずをのせてくれてたよ。いまでも当たり前のように実家のご飯のときは、食卓にスプーンとお箸が並んでるかな。
赤池：お箸のプロですね。ちなみに日本では、箸渡しは絶対にタブー。
王：日本でお箸からお箸へ料理をわたす行為は、お葬式で火葬した骨を収めるときの「箸渡し」を連想させるから、食事のシーンではNGなんだよね。
ユナ：私もその理由を聞いてから意識するようにしてる。同じ箸文化だけど、日本は結構作法が多いんだなって思ったよ。