各地で梅雨が明け、2021年も本格的な夏を迎えようとしています。そんな一生に一度しかないこの夏だからこそ、美しい海の絶景に癒されてみませんか。
今回は、水中写真家・鍵井靖章さんが切り取った、国内の「絶景写真」をお届けしていきます。
この景色、いましか見られないのかな…
海の中で基本的には美しいものにフォーカスして撮影するんだけど、自然の本性はそれだけではない。
先日見かけた朽ちたサンゴと生きているサンゴ。そこにイソバナが花を添えキンギョハナダイが舞う。撮影してみるとフレームの中にある絵が私の中にある何かにストンとフィットした。
いつかこんな当たり前の景色を撮影してもみんなに見てもられる写真家になりたいな。
もしフィンを抜いで素足になって、白い砂地をカメラを回しながら歩いたら、海底をお散歩しているような映像が撮れるかな。海の中なんだけど、まるで別の世界を散歩してるような。
私が好きで何度も潜っている阿嘉島の周囲の北浜とかナベヤギリとかは人気のダイビングポイント。
白い砂地にサンゴがあってデバスズメダイが舞っている場所。私が阿嘉島に通い始めるコロナ以前は、常にそのポイントには何隻もの船が係留して水中がとても混在していたとのこと。
いま、私は仲間とそのポイントを貸切状態にして長回しで映像も撮影している。
コロナが収まると、きっとまた以前のようにダイバーで混雑するかもしれない。そう考えると、いまの人が少ない状況がとても貴重で愛おしく思える。
日常にあふれかえる膨大な写真の数々。もし1日に1枚の写真しか撮れなくなったら、みんな&私は何を撮るのだろう…。
今度海に行った時にそれしてみようかな…。でも1枚は無理やな…1o枚かな…。大切なものがより明確になるので良いかもですね。
本当のことをいってしまうと、愛南の海があまりにも手付かずで無垢で、本当に原始の海と思えたの。日本の海って、本当はこうだったんだろうなって。
で、同時に人がたくさん来るとその魅力が消えていくこともこれまで見てきたの。例えば、ソフトコーラルがなくなるとかお魚が減るとか。
めちゃくちゃ美しい景色を目の前にしているのに大分とリアルな悲しさが心にこびりつくの…記録しよ。
- image by:鍵井靖章
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