『古事記』『日本書紀』といった数々の日本神話で舞台となり、多くの伝承が各地に残る島根県。出雲大社をはじめとした古くからの歴史を持つ名所であふれ、「出雲国」と呼ばれる神々の地です。
自然の恵みも魅力ですが、まもなく訪れる本格的な夏に向けてチェックしたいのは、かの小泉八雲が書き記した背筋も凍る「怪談」ゆかりの地。
熱い体をクールダウンさせてくれる島根県の「ひんやりスポット&スイーツ」をご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
島根県で古来から伝わる日本ならではの「ひんやり」を
月照寺/島根県松江市
1890年に英語教師として来日し、島根県松江市を皮切りに日本各地へ移り住みながら多くの著書を残した小泉八雲。
日本へ帰化し、日本人の妻を持ち「パトリック・ラフカディオ・ハーン」という本来の名前から変えた「八雲」という名も、出雲の国が由来となっています。
そんな小泉八雲は、妻である小泉節子を通して知った日本の伝承を多くの物語として記しました。この「月照寺」は、1894年に発表された作品『知られぬ日本の面影』で登場したお寺です。
伝わる伝説は「人食いの大亀」。その物語は、松江藩の藩主であった松平家のお殿様が逝去したのち、生前の亀を愛する殿を偲んで作られたという巨大な亀の像が、夜を迎えると城下町の人々を喰らう化け物となってしまったというもの。
住職が亀をいさめると「どうすることもできない」と涙したということから、石の杭を打ち込んでその行動を封じたとのこと。
石像の喉元に亀裂があることから、亀の首を斬ったという伝説もあり、松江藩の菩提寺である月照寺の深みが増す怪談となっています。
全長が約5m近くもある亀の石像は、近くで見ると迫力満点。人食い亀として動き出すことを想像すると、まさに「ひんやり」してしまう姿です。
頭部を触れることで長生きするという言い伝えもあるため、優しく撫でて亀の魂を慰めてみてはいかがでしょうか。
- 月照寺
- 島根県松江市外中原町179
- 公式サイト
善門院/島根県松江市
八雲が多く記した怪談に登場するのが、「普門院」の「小豆とぎ橋」です。
松江藩初代藩主・堀尾吉晴公が松江城を築城した際に建てられた寺院であり、現在では「普門院橋」が架かっていますが、かつては「小豆とぎ橋」と呼ばれた橋があったとのこと。
深夜になると、橋の下には小豆を洗う女の幽霊が現れることから「杜若(かきつばた)」を謡いながら歩くと良くないことが起きると伝えられていたにも関わらず、1人の侍が「そんなことあるか」と謳い歩いてしまったそう。
すると、自宅に帰り着いた侍の前に美しい女が現れ「贈り物です」と箱を手渡して姿を消しました。
侍が箱を開けてみると、血に染まった我が子の生首が出現。混乱し屋敷に入ると、無残にも首のない我が子が横たわっていたという物語です。
普段は非常に庭園が美しく、茶室も人気を集めている普門院。しかし、思わず背筋の凍る恐怖の階段が伝えられていることが、一層魅力を深めているのかもしれません。
八雲による会談の舞台はほかにも点在していることから、現地では周辺をめぐる「松江ゴーストツアー」も開催されています。
語り部による物語を堪能しながら、暗い中を訪ね周る恐怖度抜群のツアーへ、ぜひ参加してみては。
- 普門院
- 島根県松江市北田町27
- 0852-27-5843(一般社団法人 松江観光協会)
- 公式サイト
加島茶舗/島根県松江市
怪談で震えるほど寒い体を、さらにひんやりと冷たくしてくれるのが「加島茶舗」のかき氷。
夏だけの限定で登場するお茶屋さんのかき氷は、注文を受けてから作る抹茶とほうじ茶のシロップが絶品。作り立てのシロップから香るお茶の香りにうっとりしてしまう一品です。
- 加島茶舗
- 島根県松江市西茶町4-1
- 公式サイト
松葉屋/島根県仁多郡
奥出雲町の「松葉屋」で購入できるのは、フワフワの柔らかい皮にお店特製のクリームが挟み込まれた「噂の生どら」。
一度冷凍したのち、半解凍の状態にしてから食べるとたまらないおいしさ。アイスのようにひんやりと味わえる一品です。
- 松葉屋
- 島根県仁多郡奥出雲町下横田128-25
- 公式サイト
日比谷シャンテの地下1階にオープンした、島根県の物産・観光・移住情報などが集結したアンテナショップ「日比谷しまね館情報」でも、松葉屋の生どらが購入可能。最初から冷凍の状態で販売されているため、夏のデザートにもぴったりです。
- 日比谷しまね館情報
- 東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ地下1階
- 定休日:日比谷シャンテの休業日に準ずる
- 11:00~20:00
- 公式サイト
暑い夏に、身も心もひんやりと涼しさを味わえる島根県の怪談スポットとひんやりスイーツたち。夏だからこそのお楽しみを、ぜひ島根県で体験してみてはいかがでしょうか。
- source:PR TIMES
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