最近、街中でカラフルでかわいい「マンホール」を見かけるようになったと思いませんか?
実はれっきとした下水道のマンホールなのです。そして最近では各地の自治体がそれぞれの地域の特色を存分に発揮したバラエティ豊かなマンホールをデザインしており、それらがカードになっているのです。
これらは国土交通省主導で行われている下水道広報なのですが、その一環である「マンホールカード」は、現在580の自治体から、780種類発行されています。
なかには有名なアニメや漫画のキャラクターが登場するものや、見学ミッションをこなさなければ手に入れられないレアものも。今回は、私たちの足元に広がる世界を少しだけ冒険してみましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
都内に発見!『3月のライオン』のマンホール
マンホールカードを集めていて気になるのが、「本当にそんなマンホールが存在するのか」ということ。そりゃまあ、存在はするのでしょうけど、実物を見てみたくなるのが人情というものではありませんか。
というわけで、デザインマンホールの実物を見に行って来ました。今回、実物を見に行ったのはこちらのカードになっているマンホールです。
羽海野チカ先生が描かれた『3月のライオン』マンホールです。このマンホールは、将棋の聖地「日本将棋連盟東京将棋会館」のある東京都渋谷区千駄ヶ谷の「千駄ヶ谷大通り商店街」に存在しています。
マンホールカードになっているこちらのキャラクターは主人公の桐山零(きりやま・れい)です。
ちなみに、マンホールカードの裏面に「東京将棋会館」の写真がありますが、数々の歴史を作ってきたこちらの建物も老朽化のため、2024年に同じ千駄ヶ谷の別の場所に移転することが決まっています。そして現在の建物は売却されるそうですよ。
それにしても、小学生のころ「将棋クラブ」に入っていた私。将棋の聖地訪問に興奮が抑えられません。千駄ヶ谷大通り商店街に入ると、早速、ありました。桐山零のマンホール。
桐山零は、中学生でプロ入りした棋士として描かれている主人公のキャラクターです。家庭内で居場所がなくて将棋に没頭したため、抜きんでた棋力をもつようになったという描かれ方にリアルさを感じます。ネガティブパワーをポジティブパワーに変換する人間は強いわけです。
将棋会館方面へ歩いていくと、カードにはなっていませんが、こちらは川本ひなた(かわもと・ひなた)のマンホール。作中ではヒロインである3姉妹の次女です。主人公を過去のトラウマから解き放つ重要な役割を担っています。
東へ向かうと、そこには二階堂春信(にかいどう・はるのぶ)。主人公の幼馴染の将棋友だちです。腎臓が悪く、ふくよかな体形をしているのは、17歳でプロ入りし、29歳で亡くなった村山聖(むらやま・さとし)九段をモデルとしているからだといわれています。
さらに東へ向かい、将棋指しの大勢が訪れる聖地「鳩森八幡神社前」にあるのが、川本あかり(かわもと・あかり)のマンホールです。
先ほど登場した川本ひなたのお姉さんで、主人公の桐山零が倒れていたところ、介抱したことがきっかけでストーリーが広がっていきます。妹たちの面倒を見ていくために、昼は和菓子屋の店員、夜は銀座のホステスとして働いています。
そしてこちらは「鳩森八幡神社」です。『3月のライオン』の作中でも登場しますね。棋士が必勝祈願に訪れます。実際に私が訪問したときも、プロ棋士が参拝されていました。
- 鳩森八幡神社
- 渋谷区千駄ヶ谷1-1-24
- 03-3401-1284
- 千駄ヶ谷/国立競技場/北参道
- 社務所窓口:9:00〜17:00
- 公式サイト