フルーツもダメ?実は国によって違う「機内持ち込みができない手荷物」

T字型かみそり

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持ち込み注意したいアイテムには「T字型かみそり」もあります。そもそも機内に持ち込む人は少ないと思いますが、機内のトイレで歯を磨く感覚の延長で着陸前にひげをそりたい男性もいるかもしれません。

一般的にT字かみそりであれば機内への持ち込みが認められます。ANAとJALの公式ホームページにも国内線・国際線共に刃の長さが4cm以下であれば持ち込みが可能となっています。

<日本国内線においては、T字剃刀や、化粧用の先端のとがっていない刃体の長さが4cm以下の小さな剃刀であれば機内持ち込み可能です>(ANAの公式ホームページより引用)

<T字剃刀や化粧用の小さな(眉毛用)剃刀は刃体の長さが4cm以下であれば機内持ち込み可能です>(JALの公式ホームページより引用)

国土交通省の一覧表にも、床屋で使うようなナイフ型のかみそりは機内がNG、預け入れがオッケーとなっていますが、T字型かみそりとまゆ毛用のかみそりについては機内持ち込みが可能とされています。

アメリカの運輸保安庁の公式ホームページには、よくある質問としてT字かみそりの持ち込みについての記述があります。使い捨てのT字型かみそりについては(カートリッジの交換式のT字かみそりも含めて)持ち込みが可能。

しかしANAによると、タイの首都バンコク発の路線に乗るときは、特別な注意が必要なようです。ANAのバンコク発の便ではT字型かみそりの持ち込みが禁じられています。

カウンターでの預け入れに関しては問題ない様子ですので、いわば冒頭の分類でいえば「3」のパターンです。

  1. 機内に持ち込める+預け入れできる
  2. 機内に持ち込める+預け入れでき「ない」
  3. 機内に持ち込め「ない」+預け入れできる
  4. 機内に持ち込め「ない」+預け入れでき「ない」

バンコクから日本の航路では約5~6時間程度なので、フライト中に伸びるひげが気になる男性は少ないはずですが、ほほ笑みの国への旅行の際には注意したいですね。


使用中の乾電池と予備の乾電池

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乾電池の持ち込みを禁止する国際線もあります。そもそも国土交通省が作成した「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」において携帯用電子機器に使用する乾電池は、機内への持ち込みもカウンターでの預け入れも可能な荷物とされています。冒頭の4つの分類でいえば「1」のパターンですね。

  1. 機内に持ち込める+預け入れできる
  2. 機内に持ち込める+預け入れでき「ない」
  3. 機内に持ち込め「ない」+預け入れできる
  4. 機内に持ち込め「ない」+預け入れでき「ない」

乾電池が入った携帯用電子機器を普段から持ち運ぶ人はいまでは少数派かもしれません。しかしスマホとは別に、携帯型の電子辞書を仕事柄常に持ち歩いている筆者のようなケースでは乾電池がいまだに必需品です。

しかしANAの公式ホームページを見ると、ミャンマーの第一の都市で旧首都ヤンゴン発の路線では乾電池(アルカリ・マンガン)の持ち込みが禁止されています。

カウンタ―での預け入れはできるので、冒頭の4つの分類で言えば、「3」のパターンです。

  1. 機内に持ち込める+預け入れできる
  2. 機内に持ち込める+預け入れでき「ない」
  3. 機内に持ち込め「ない」+預け入れできる
  4. 機内に持ち込め「ない」+預け入れでき「ない」

ただし預け入れの場合でも、携帯用電子機器から取り外す、短絡(ショート)しないように個々に保護するなどして危険性のない状態にしなければいけないとルールが定められています。

逆の話として、携帯用電子機器に使用する「予備」の乾電池をカウンターで預け入れできない、むしろ機内に持ち込まなければいけない国際線もあります。

例えば中国の深せん(しんせん)発の路線です。深せんとは香港の北に隣接する新興都市ですね。「2」のパターンですね。

  1. 機内に持ち込める+預け入れできる
  2. 機内に持ち込める+預け入れでき「ない」
  3. 機内に持ち込め「ない」+預け入れできる
  4. 機内に持ち込め「ない」+預け入れでき「ない」

損傷やダメージによって熱を持ち、誰も見ていない貨物室で発火や爆発などのトラブルを避けるために、予備のリチウム金属電池・リチウムイオン電池のカウンター預け入れが日本でも制限されています。この場合の乾電池も同じ発想なのかもしれませんね。

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