雨が降ると現れる「カタツムリ」。ゆっくりと進むその姿はかわいらしくもありますが、伸び縮みする体や大きな殻を背負った姿は、よく見ると不思議がいっぱい!
今回は、京都府木津川市にある「かたつむりミュージアム ラセン館」で、本物のようなリアルフィギュアをはじめ、カタツムリの不思議について取材しました。身近にいながらも知らないことがたくさんあるカタツムリワールドに夢中になってしまうかも!?
・基本的な感染予防対策(マスクの着用・手洗い・身体的距離の確保など)を徹底してください
・屋外の活動も慎重にしてください
・発熱等の症状(発熱、咳、のどの痛み、息苦しさなどの症状)がある場合は、外出を控えてください
カタツムリの博物館「かたつむりミュージアム ラセン館」へ
古民家を埋め尽くすカタツムリの数々
木津川市にある「かたつむりミュージアム ラセン館」。こちらでは国内外のあらゆるカタツムリを展示しています。
しかも、展示しているカタツムリはただの標本ではなく、殻の部分は本物を使い、軟体部分は館長自ら手作りした“リアルフィギュア”なのです。一体どんなカタツムリが見られるのか……。早速、中を見てみましょう!
お邪魔しまーす、と中へ入ると、日本地図にカタツムリがたくさん!こちらは地域名を冠したカタツムリたちです。すでに、こんなにも種類がいることにびっくりです。京都の地名はありませんでしたが、近いのは兵庫の「ハリママイマイ」や三重の「イセノナミマイマイ」でした。
さぁ、どんどん中へ。遠目からでも、カタツムリしかいない&かなり大量に展示されていることが分かりますね。
この建物は、河野さんご夫妻が自身のアトリエのために買った、築約100年の古民家でした。それをご夫妻含め、ご友人たちがリフォームしてカタツムリの博物館に。カタツムリの展示に使われている家具類もレトロなアンティークばかりで、つい見入ってしまいます。
さてさて、実は写真中央の黒く大きな棚の中が必見なのです!
約500種以上のカタツムリのリアルフィギュアがぎっしり!
じゃーーん!!この引き出しの中にはカタツムリのリアルフィギュアがたくさん収納されています。すでに壁にも展示されていましたが、まだまだこの中にもいらっしゃったとは……。日本国内にはカタツムリが約800種いるのですが、ここにはそのうちの約500種がいるのだとか!
そしてこちらが河野館長お手製の「カタツムリのリアルフィギュア」です。
殻は本物を使って、軟体部分はシリコン素材を使って作っています。カタツムリの軟体部分はツブツブがたくさんあるのですが、それも忠実に再現されていて、本物と見間違えるほどにリアルです。
「なぜ標本ではなく、リアルフィギュアに?」と思いますが、実は、カタツムリの軟体部分は刺激を与えると縮んでしまうので、生きたままの姿で標本にするのは難しいのです。なので、標本にできないなら自分で作ってみよう、とリアルフィギュアの制作を始めたのだそう。
多種多様なカタツムリたち
では、カタツムリのリアルフィギュアをたくさん見ていきましょう。こちらは「ヒメマイマイ」。各個体の札には、河野館長が採集した場所と年が記されています。そう、ここにいるカタツムリたちは、ほとんどが河野館長自ら現地に赴き、採集しています。
こちらは大人になっても2~3mmしかないカタツムリたち。微少貝と言うのだそう。こんなに小さいと探すだけで一苦労ですね。
こちらは京都や福井など、各地域で採集された「ヤマタカマイマイ」です。カタツムリは移動が遅く、また遠くまで移動することができないので、生まれ育った土地で成長し、子孫を残します。なので、同じ種でも地域が違うとこんな違いが見られるのですね。