飛行機での旅は、時にさまざまな出会いや事件、ハプニングが付きもの。特に、国内線より国際線のほうが飛行機に乗っている時間が長い分、島国である日本を飛び出し、外国人と機内という同じ空間で過ごすため、あっと驚くことに遭遇する可能性ありです。
長年、飛行機に乗って世界中多くの場所を訪れたなか、何かしらが起こったのが中国本土へのフライトです。
フライトはたった数時間足らず。しかし「近くて遠い国」といわれる中国本土であり、特に中国の航空会社を利用したときには、「日本の空港でのチェックイン時点から異文化」を体験させられます。これまで幾度となく中国本土へフライトした筆者が、仰天体験の数々を紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
同行者がどんどん割り込みしてくる!?
まず、中国本土へのフライトは、日本の空港でチェックイン(搭乗手続き)をするときから、気合いを入れなければいけません。空港にある航空会社のカウンターには、チェックイン開始時間前から大勢の人が並んでいます。
たとえ1人が並んでいたとしても、そのあとから次々と謎の「同行者」がやってきます。その同行者の数は1〜2人ではなく、5〜6人や10人であることもザラ。
当然、列に割り込むため、チェックインの手続きが始まってもなかなか前に進みません。
こちらから「割り込むな!」とはっきりいって主張しないと、家族だけでなく友人知り合いまで列に割り込ませます。海外では譲り合いの精神は無意味です。
それでも、日本の空港の場合、カウンターの職員はまだ日本人もいるので日本の常識が通じるだけまだマシ。これが中国本土の空港だと、いくら列に割り込まれても「はっきり主張しない、あんたが悪い」になります。
一体なぜ?座席上の物入れに「炊飯器」ビッシリ
中国行きの搭乗ゲート、その前はすでに中国。搭乗順などのルールも、あってないようなものです。自己主張がしっかりしている中国人の勢いに日本人のスタッフも揉めるのを避けるがごとく、ルール違反をそのまま通してしまっていることが多々あります。
しっかり対抗しているのは、手荷物ルールを守らない中国人に対して毅然とした態度で対応する、某日系LCCのスタッフだけかもしれません。
搭乗ゲートをくぐって入った機内も戦場です。特に、座席上の物入れは争奪戦。機内持ち込み手荷物には制限があるものの、搭乗ゲートの前にあるショップでお土産がさらに増えた分です。
すでに閉じられた物入れの扉を開けたら炊飯器がビッシリ入っていたのを目撃したことも。ちなみに、関西空港の国際線制限エリアにある「ファミリーマート」には、炊飯器が売られていました。
中国人は着席してからもにぎやか。中国行きはともかく、日本行きの機内は「いまから日本へ爆買いしに行くぞ!」という気分が高揚し、早朝便からずっとハイテンションです。
そして上空でシートベルト着用サインが消灯した瞬間、機内中でガチャガチャガチャと、シートベルトを外す音が鳴り響きます。日本人はサインが消えてもベルトを付けたままの人が多い一方、中国は逆のようです。
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